「アイマス ミリオンライブ！」6thライブ福岡公演で感じた“劇場ならではの魅力” - (page 3)

　後半は、これまでミリオンライブ！を彩ってきたソロ曲やユニット曲を次々に披露。ここまでのユニットの枠を超えた組み合わせで、耳なじみがあるなかでも新鮮さのある形で披露された。

　ユニット曲は序盤に「Decided」、中盤では「brave HARMONY」、終盤は「Raise the FLAG」という、カッコ良さを強調した楽曲が並び、どれも盛り上がりを見せていた。

　ソロ曲については29日と分かれて披露される形となった。情熱を感じさせる野村さんの「恋心マスカレード」からはじまり、展開初期から数多くの場面で歌われながらも新たな輝きを放つ雨宮さんの「ライアー・ルージュ」、感情を前面に押し出すように熱唱した藤井さんの「フローズン・ワード」、伸びやかな声でさわやかさを感じさせた田所さんの「Catch my dream」と続き、渡部さんがうたう「ローリング△さんかく」では、プロデューサーさんたちがコンサートライトで△や□を作る姿も見受けられた。また、ソロでは最後となった斉藤さんの「HOME RUN SONG♪」では、序盤にプロデューサーさんの声援を受けた斉藤さんが、間奏ではバットをスイングするポーズで、ライトで表現された白球が大きな軌道を描きホームランになるという光景も見られた。

　ソロ・ユニットパートの最後として披露された「侠気乱舞」（中村さん、愛美さん、渡部さん、小岩井さん）も興味深かったところ。この曲は、アイドルたちが映画出演に挑戦する劇中劇のCD「THE IDOLM@STER THE@TER ACTIVITIES」シリーズで、任侠映画をテーマにした楽曲で、劇中劇のドラマでは、魅梨音組組長の跡を継いだお嬢役の桃子と、その助っ人となる風来坊役にジュリアが出演していた。そして同シリーズの別作品では魔王役を朋花、村人A役をロコが演じていることもあり、妄想が過ぎる部分はあるものの、どこか異世界から魔王と村人Aが魅梨音組の助っ人として参加したようにも思えたところだった。

　終盤では「DIAMOND DAYS」に続き、アンコールでは13人ともヌーベルトリコロールに着替え「UNION!!」、そして「Brand New Theater!」で締めくくった。

　これまでの公演でも、ユニットとしての個性や色を押し出すステージが展開されていたが、福岡公演ではそれをより際立たせたものと感じられた。と同時に、ミリシタではもともと765プロライブ劇場（シアター）を舞台に、劇場を盛り上げていくという背景があるのだが、D/Zealが見せた音楽にパラメーターを振り切らせたようなステージをはじめ、夜想令嬢 -GRAC&E NOCTURNE-が見せた本格的ミュージカル、EScapeが見せた歌でひとつの物語を伝えるステージ、Jelly PoP Beansが見せたレビューショーと、どこか765プロライブ劇場で行われていることを再現しているような、劇場の場だからこそ感じられる魅力が凝縮され、存分に味わえたような公演だと思った次第だ。

　今後の展開について、ミリシタでは期間限定アプリ内イベント「UNI-ON@IR!!!!」が開催中。「2nd ANNIVERSARYムービー」にも使用された765 ミリオンオールスターズ全員が歌唱する楽曲「Flyers!!!」で楽しむものとなっている。このほか、「イベントアイテム交換所」にアイテムを追加したほか、スペシャルコミュ「UNI-ON@IR!!!! 福岡公演」を公開している。

　また、7月6日14時30分から開催する公開生配信イベント「ミリシタ2周年！サンキュー生配信」にて新機能を発表予定。このほか海外展開として、アジア4つの国と地域（韓国、台湾、香港、マカオ）でのアプリ配信するとしている。

　そしてライブイベントでは、UNI-ON@IR!!!!の追加公演となる「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 6thLIVE TOUR UNI-ON@IR!!!! SPECIAL」を9月21日と22日、さいたまスーパーアリーナにて開催することを発表。タイプ別で地方を巡った12ユニットが、2日間にかけて総出演する。出演者などの詳細は告知サイトにて記載されている。

（C）窪岡俊之 （C）BANDAI NAMCO Entertainment Inc.