日本将棋連盟とリコーは、将棋対局時の記録係の不足に対応することを目的として、AI(人工知能)技術を活用し、棋譜を自動的に生成する「リコー将棋AI棋譜記録システム」を開発したと、6月20日付で発表。7月から共同でシステムの実証実験を開始する。
このシステムは、リコーがこれまで培ってきた画像処理技術とAI技術を活用。対局の盤面を天井からのカメラで動画撮影し、AIソフトに取り込み解析することで、リアルタイムで棋譜を生成。将棋連盟の「棋譜データベース」に取り込まれるという。7月から開始される、第9期リコー杯女流王座戦本戦トーナメントから実証実験を行い、2020年4月以降の本格運用を目指す。
日本将棋連盟では、年間3000局以上の対局が行われており、全ての対局において棋譜の記録と計時を記録係によって手動で行なわれているという。記録係は、プロ棋士を目指す奨励会員が主に行っているとしているが、近年は高校や大学に進学する奨励会員が増えていることや、対局数の増加など、記録係を担う人材が慢性的に不足する事態が発生。今回のシステムでこうした課題を解決する狙いがあるとしている。
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