「Firefox」ブラウザの開発元であるMozillaの最高経営責任者(CEO)Chris Beard氏は、新しい収益プランの一環としてサブスクリプション型プレミアムサービスの提供を望んでいると報じられている。Beard氏は、ドイツのt3n誌に現地時間6月7日に掲載されたインタビューで、そのサービスには安全性の高いストレージソリューションやVPNサービスが含まれる可能性があることを示唆した。
インタビュー記事の翻訳によると、「より多くのサブスクリプション型サービスを当社のサービスに追加し、ユーザーとの関係構築にこれまで以上に注力して、ビジネスの問題に対する回復力を強化したい」とBeard氏はt3nに語ったという。
Beard氏は、Mozillaが現時点で無料で提供しているものはそのまま無料で提供するが、2019年秋、おそらく10月には、初めてのプレミアムプランを導入したいと考えていると述べた。
Mozillaにコメントを求めたが直ちに回答は得られなかった。しかし同社はt3nに対し、サービスの有料モデルについては慎重に検討すると述べた。
「おそらくまずはいくつかの新サービスを提供してから、ユーザーの安全性を最大限に確保しつつ、どのようなモデルが最も適切であるかを慎重に検討することになるだろう」と、Mozillaの広報担当者はt3nに対して述べた。「Firefoxと、ETP(Enhanced Tracking Protection)などの多数のセキュリティ機能およびサービスは、今後も無料で提供する。それは確かだ」
Beard氏によると、Mozillaの売上高の90%は検索によるもので、検索事業以外でより深い顧客関係を築きたいという強い意欲があるという。
MozillaのFirefoxでは、2018年10月に月額10ドルのVPNサービスを試験的に導入した。Mozillaはその1年前に、Firefoxブラウザを刷新していた。Beard氏は当時、「Firefox 57」はGoogleの「Chrome」に対抗できる可能性があると述べ、 Mozilla愛用者に新サービスと特典を提供する会員制プランの導入を示唆していた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」