1年以上前からプライバシー保護が強化されていた「Firefox」で、広告主やパブリッシャーがウェブ上のユーザーの行動を追跡することを可能にするウェブサイトクッキーがついにブロックされることになった。
クッキーとは、ウェブサイトがユーザーのブラウザーに保存できる小さなテキストファイルで、ウェブサイトの運営者によるファーストパーティークッキーと、広告やアナリティクスを目的とする企業が挿入できるサードパーティークッキーの2種類がある。Mozillaは、2018年に発表した「Enhanced Tracking Protection」(強化されたトラッキング防止)というFirefoxの機能によって、サードパーティークッキーをブロックする。
データ漏えいや、Facebookで起きたCambridge Analyticaの大規模スキャンダルなどのプライバシー問題は、莫大な数のユーザーに影響を与えている。ブラウザークッキーを制御してもすべてが解決されるわけではないが、ウェブサイト間を移動するユーザーの行動を企業が追跡しにくくなれば、プライバシー問題の一部は解消される可能性がある。
「ユーザーは、自分が無防備だとますます実感している」とMozillaはブログ記事に記した。「ユーザーを確実に保護するために、ユーザーのプライバシーを第一とする新しい基準を確立しなければならないと考えている」(Mozilla)
この動きは、ウェブサイトに組み込まれたコード命令を却下することになろうとも、より積極的に対策を講じようとするブラウザーメーカーの意志を表している。
Firefoxの新しくインストールされたバージョンは、デフォルトでトラッカーをブロックするという。既にインストール済みのFirefoxについては、今後数カ月のうちに自動的にブロックが有効になる。ユーザーはこの機能を無効にして、異なるレベルのブロックを設定することもできる。ブロックを有効にすることで、ウェブサイトに問題が生じる場合もある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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