実際、Netflixで映画を視聴するとき、ノッチはかなり邪魔になる。YouTubeや、レーシングゲーム「Riptide GP: Renegade」など他のアプリでは、ノッチと並ぶ左横の部分が暗くなって、両画面の幅にわたるバーができる。ノッチはあまり気にならなくなるが、フルスクリーンを存分には活用できないことになる。
最後は、折り目についての話だ。確かに、折り目はあり、目に見えるが、それは折りたたみスマホが画面そのものを折りたたむ構造であるという単純な理由からで、変わりようもない。折り曲げて開閉を繰り返しても流動的に自己回復するような素材が見つからない限り、一定の折り目は我慢するしかないだろう。
今のところ、それほどひどく目立つものではない。Galaxy Foldを開いた状態で7.3インチスクリーンを押すと、下にヒンジ構造があることは分かるが、軽くスワイプする分には、さほど感じられない。これがどのくらい邪魔になるか、あるいはならないかは、しばらく使ってみないと分からないだろう。
Galaxy Foldは合計6基のカメラを備えている。背面に3つ、前面に1つ、そして内側に2つだ。本体を開いたときに大きいノッチがあり、内側のカメラレンズ2基は、そのノッチの、スクリーンの中心に近い方に設置されている。サムスンによると、RGBセンサーと距離センサーもここにあるという。
4.6インチスクリーンの方にあるカメラを使ったスナップ撮影も可能だが、サムスンはGalaxy Foldを開いた状態で撮影することを推奨している。その方が、ぼけや設定を細かく調整できるからだ。筆者は、タブレットのように開いた状態で写真を撮るのは好きではないし、そのように撮影している姿はおかしいと思ってしまう(そういう人には申し訳ないが)。自分もそのひとりになるわけだが、せめてこの試用期間くらいは、いろいろと試みることにしよう。
閉じた状態での撮影も良好だが、感動するほどではない。焦点が合っているかどうかが分かりにくく、「Live Focus」(ポートレート)撮影のための小さいスライダーを動かすのは、大きいスクリーンでやるよりもはるかに難しい。それでも、とにかく急いで1枚撮りたいときや、タブレット状態に開いて目立ちたくないという場合なら、全く実用に問題はない。撮った写真をそのまま共有してもいいし、大画面で開いて微調整してもいい。
This is what it's like to take a photo when the Fold's closed #GalaxyFold @CNET pic.twitter.com/DCAza9KjBP
— Jessica Dolcourt (@jdolcourt) 2019年4月16日
自撮りなら、開いた状態より閉じた状態の方が撮影は簡単で、なによりプライバシーを保てる。7.3インチのスクリーンを開いて歯に何か挟まっていないかチェックしている様子を、周囲の人に見られたくはないだろう。
Galaxy Foldの形状が、出先での写真撮影にどんな変化をもたらすのか、とても興味がある。今後の経過を見守ることにしよう。
8メガピクセルで深度センサー機能のある内側のカメラも、筆者は気になっている。基本的には自撮り用であり、目の前に見える拡張現実(AR)体験用ではないからだ(そうだとしたら、背面にあるはずだ)。サムスンが、深度センサーカメラを使った顔認証によるロック解除を魔法のように実現したら、Galaxy Foldを開いてからロックを解除したり、オンライン決済を確定できたりするようになる可能性もある。だが当面は、指紋リーダーも高速で、本体を閉じたままでも開いても、簡単に使える。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」