Sansanは4月17日、名刺アプリ「Eight」の技術や顧客基盤をいかしたビジネスイベント「Meets」(ミーツ)を展開すると発表した。「買いたい人」と「売りたい人」とをつなぎ、社会の生産性を上げるビジネスイベントとしている。
Meetsでは、注目度の高いビジネステーマを選定し、それに適した登壇企業をSansan側から招致。同時にEight上などで、そのテーマに最適な来場者を集客する。Eightは、230万人のユーザーを抱えるビジネスネットワークであり、名刺交換やフィード発信など、日々のビジネス活動の情報が蓄積。これを独自の技術で解析し、興味関心によるユーザークラスタリングを行うことで、それぞれのユーザーに最も適したイベントの集客を行うとしている。
Meetsでは来場者に向けて、「セールスピッチ」「商談会」「フォローアップタイム」のコンテンツを用意。セールスピッチでは、登壇企業1社あたり6分、計6~9社のセールス・プレゼンテーションを行う。商談会は文字通りのもので、その日のうちに複数のサービスと商談を行うことも可能であるため、サービスを比較検討しやすいのが特徴。フォローアップタイムでは、カジュアルに来場者同士やプレゼンター同士が交流を行うことができる。
1つのテーマにつき、午前と午後の2回開催を予定。定員は1回につき130名。会場は東京の表参道近くにあるストリングスホテルで、定期的に行う。来場者費用は無料、登壇者費用はStandard Planとして250万円(税別)、またスタートアップ企業向けのStart Up Planも用意され、価格は100万円(税別)としている。
同日に行われた説明会で登壇した、Sansan Eight事業部 Meetsチームプロジェクトリーダーの安藤琢哉氏は、業務プロセスの改善など課題解決に向けたツールやサービスを求めながら、うまくたどり着けない“買う側”と、それを提供したいが見込み顧客にアプローチできず、効率的な営業ができないという“売る側”の双方に課題があると指摘する。
見込み顧客に双方をマッチングするのが商談となるのだが、同社の調査によれば、営業を受ける側は、いやいや商談を受けたり、最初から導入を見送る予定で商談の場をセットすることもあるなど、78.8%が商談に関して無駄を感じているという。また営業する側から見ても、新規顧客獲得の手法として行われている「テレアポイントメント」や「飛び込みの訪問」について、営業を受ける立場からは悪印象を持たれやすく、こうしたものも含めて、営業に無駄があると感じている人は少なくないという。
もっとも受け手側からすると、商談を受けたくないわけではなく、興味のあるサービスであれば商談をしたいという回答が8割だったという。こうしたことを踏まえて、マッチングに問題があるとし、Eightの技術を活用することで最適なマッチングが行えると思ったことが、サービスの背景と説明した。
Sansan取締役 Eight事業部長の塩見賢治氏は今後の展開として、冬には規模を広げた大型のMeets開催を計画。またMeetsのコンテンツを蓄積して、オンライン上で活用するプランもあるという。「ビジネスプラットフォームとして形にとらわれず、良い出会いを生み出せるような企画、発信を行っていく」とした。
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