シェアオフィスやコワーキングスペースの賃料や施設内容などを一覧に表示し、比較できるマッチングプラットフォーム「JUST FIT OFFICE」が登場した。使う人数や用途に合わせて検索ができ、内覧申込みまでがサイト上で完了。同日からベータ版を提供開始している。
手がけたのは、2018年4月に設立したユースラッシュ。 代表取締役の内山裕規氏は自らのオフィス探しが、JUST FIT OFFICE立ち上げのきっかけになったという。「事業のスタートにあたり、オフィスを探し始めたが、シェアオフィスやコワーキングスペースは、各施設のウェブサイトにある情報がほぼすべて。実際に内覧に訪れないと、詳細がわからないことが多かった。複数の施設をまたいでの検索もできず、一覧性もない。面倒くさいな、手間がかかるなと感じた部分を補えるようなサービスにしたのがJUST FIT OFFICE」と経緯を話す。
JUST FIT OFFICEでは、社員数とエリアを入力することで、該当するシェアオフィスやコワーキングスペースの検索が可能。ピックアップされたオフィスの広さ、賃料、初回支払額がその場でわかる。「詳細を見る」をクリックすると、住所や最寄り駅などの物件概要、施設内のエントランスやオフィス内の写真、内覧申込までができる仕組みだ。
10人以下の企業を主なターゲットにしており、賃料には「社員1人あたり分」が表示されるほか、共有スペースや設備の有無、受付や警備の有人、無人などセキュリティ面の情報も提供。「ユーザーには、施設内の情報をウェブサイトで確認してもらい、入居したいオフィスを絞り込めるようになっている」(内山氏)と、情報の幅は広い。
現在「WeWork」や「Regus」「fabbit」などを中心に、東京14エリア約40拠点の情報を掲載。各種データは、ユースラッシュのメンバーが実際に訪れ、取材して掲載しているという。
「オフィスを探している人にアンケートをとってみると、多くの人は賃貸オフィスを希望していることがわかった。シェアオフィスやコワーキングスペースの存在は知っていても『プライバシーを保てない』『打ち合わせができない』ことを選ばない理由に挙げている人もいて、施設の内容が理解されていないと感じた。多くのシェアオフィスでは共有のミーティングスペースを確保しているし、個室を用意しているところが多い。詳細な情報がわかれば、賃料オフィスに入居したいと思っている人たちの選択肢を広げられるはず」と内山氏はシェアオフィスの可能性を話す。
JUST FIT OFFICEでは、共有ラウンジやミーティングルームの有無、トイレは男女別か、郵便受けはあるかといった施設面から、ゴミ収集、掃除・清掃といった環境面までの情報を網羅。これは実際に内山氏がシェアオフィスを探してみて気になった部分をピックアップしているという。
今後は、7月の正式リリースに向け、掲載物件を増やしていく計画。対象拠点も大阪や福岡などへ広げていく考えだ。「現在はユースラッシュのスタッフが情報を入力しているが、正式リリースの際には各施設の方が直接入力できる仕組みを整えたい。そうすることで、空室状況もリアルタイムに反映でき、機会損失も防げる」(内山氏)とプラットフォーム化を見据える。
内山氏は、「シェアオフィスやコワーキングスペースは、2018年あたりから急増しており、ニーズも高まっている。ゆくゆくは賃料オフィスも取り扱い、オフィス探しならば、JUST FIT OFFICEとなるようにしていきたい」と目標を話した。
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