Googleが新たに立ち上げた、人工知能(AI)の倫理的な問題を検討する外部諮問委員会が、批判を浴びている。
同社は先週、顔認識や機械学習の公平性などの難しい問題を含めて、論争を巻き起こしている同社のAIプロジェクトを指導することを目的に、社外の専門家で構成される諮問委員会「Advanced Technology External Advisory Council(ATEAC)」を設置すると発表した。しかし、委員の1人であるヘリテージ財団のKay Cole James所長が、LGBTQや移民に反対しているとして批判されたことを受けて、この諮問委員会をめぐる論争が勃発した。
同社の従業員で構成される団体「Googlers Against Transphobia and Hate」は米国時間4月1日、James氏を諮問委員会から除名することを求める嘆願書を公開した。
嘆願書には、本稿掲載時点で1000人を超えるGoogle従業員が署名している。そのほか、学術界やIT業界の賛同者も署名している。
James氏とGoogleはいずれもコメントを控えた。
行動主義経済学者でプライバシー研究者のAlessandro Acquisti氏はすでに諮問委員会参加の招待を辞退すると表明している。
「私は、AIにおける公正性、権利、多様性の受容といった重要な倫理的問題の研究に取り組んでいるが、このフォーラムは、私がそのような重要な仕事に携わるうえで参加するのに適した場所ではないと考える」とAcquisti氏はTwitterに投稿し、それ以上のコメントを避けた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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