日本航空(JAL)は3月29日、「自然」「暮らし」「健康」「働き方」の4つに焦点を当てたハワイに関連する新サービス・商品を導入したと発表した。
旅は、従来の観光やショッピングを中心としたものから、心身をより豊かに満たすものへと変化してきている。そうした背景を踏まえ、ITなどを活用して新しい旅のスタイルを提案する試みだ。
JAL 常務執行役員 国際路線事業本部長の大貫哲也氏は、「年間150万人規模の渡航がある。日本を含めたハワイマーケットの拡大に期待している」とコメントした。
JALのハワイ線は、2月に65周年を迎えた。1954年、JALは初の国際線となる東京-ウェーキー-ホノルル-サンフランシスコを開設し、国際線進出を果たした。これは中間地点での燃料補給も兼ねたもので、東京-ホノルル間の無着陸飛行は、3年後の1957年が初。
ハワイは知られた人気の路線だが、格安航空会社(LCC)の就航もあり、競争は激化している。昨今の働き方改革の流れなどを追い風に、ビジネスパーソンのハワイ路線の取り込みや、ITを活用することで新たなアクティビティの楽しみ方の提案を目指す。
働き方を自由にするための取り組みとして、“ワーケーション”をサポート。ワーケーションとは仕事(Work)と休暇(Vacation)を組み合わせた造語で、テレワークにより休暇先や旅先で仕事をするという新しい働き方だ。
現地で仕事をしながら、家族で一緒に食事をとる時間を作ったり、週末に一緒に遊んだりできる。
日本とハワイとの時差は、19時間だ。日本時間の10時はハワイの15時、日本の13時はハワイの18時で、電話会議の調整もそれほど難しくないだろう。
8泊以上の滞在で利用できる特別運賃や、5泊以上から利用できるJAL 海外ダイナミックパッケージ商品を用意。さらには、マイルを使ってホノルルにあるコワーキングスペースを利用したり、利用に応じてマイルがためたりできる。
また、運賃ルールを改定し、“ブリジャー”需要を強化。ブリジャーは、出張(Business)と観光(Leisure)を組み合わせた造語。北米線とハワイ線(ホノルル線・コナ線)を組み合わせた旅程でも、北米線片道分の運賃(日本と北米往復運賃の2分の1価格)とハワイ線片道分の運賃(日本とハワイ往復運賃の2分の1価格)を合算した運賃にし、たとえばサンフランシスコ出張後に家族とハワイで合流できるようにサポートする。
10月をめどに「旅」と「健康」をつなげる新たなサービスを提供。専用のアプリを用意し、ホノルルマラソンなどJALがハワイで協賛するスポーツイベントで利用できる特典に加え、健康的な日常生活を送ることでマイルをためられる新たなマイレージサービスを提供予定だ。
ハワイ特化型アプリ“HAWAIICO(ハワイコ)”をパワーアップ。タウンWiFi協力のもとWi-Fiに自動で接続できるサービスを夏に開始予定だ。
このほか、レインボートロリー乗車時やショップなどで割引特典が受けられる「JALOALO カードプログラム」をアプリ化すると発表。物理的なカードなしに、アプリ画面でカードを提示するだけでよくなる。提供開始は4月下旬を予定している。
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