プログラミングだけでは"物足りない”小学生にデザインも--Kids Creators Studio作品披露会 - (page 2)

 最後の登壇者は宮城采生さん(小5、京都在住)。ドラえもんが好きで、その理由はドラえもんやのび太くんのセリフから伝わってくる作者の教訓が好きなのだと自己紹介した。

 作成したアプリは「オシマル」という、動物で押し相撲をするゲームアプリ。紹介動画はクオリティの高いイラストで作られており、イラストはすべて自分で描いたそうだ。大会風にしたアプリ画面に合わせて、会場の周囲に階段を付けるなどしたが、遠近法が難しかったため両親に教わったという。また、動物を動かす際に骨格に合わせた動きが分からなかったため、円柱を組み立てて参考にしたそうだ。音楽も効果音の一部を除いて、すべて自分で作ったという。

 宮城さんは「お兄ちゃんがLINEスタンプを作ると言っていたのを聞いて、自分も何か作りたいと考えた。ゲームが好きだから作れるかと家族に聞いて、プログラミングを始めた」と、プログラミングへ興味を持ったきっかけを話した。また、今回のアプリ改善で、エネルギーメーターを“瓶に水が溜まる様子”で表現したことについては、「他のゲームを参考にした。エネルギーを使うものはどうしているのか、印象的なものはどんな表現なのかを考えた」と明かした。

宮城采生さん
宮城采生さん
宮城采生さんの作成した動画
宮城采生さんの作成した動画

小学生たちが考える「プログラミング必修化」

 動画発表後の質疑応答では、2020年から必修化となるプログラミング教育について、プログラミングができる人からまだできない人にどのような手助けしたいかという質問が飛んだ。宮城さんは「自分が何を作りたいかを決めることが一番難しいと思うので、そのアドバイスができたら」と語った。また、岡村さんは「プログラミング言語を学ぶときも、作りたいものを考えるときも、Googleで検索が必要だ。検索の仕方で返ってくること(検索結果)が違うので、そこを助けてあげられたらなと思う」と語った。

 最後には、AdobeのHead of Campaign Marketing for Education and Sparkであるミチ・アーサー氏が登壇。「素晴らしい発表で、私自身刺激を受けた。私たちのゴールはすべての人にクリエイティビティを届けることだ。日本人のZ世代(12〜18才)は自分が創造的だとは捉えていない」とアドビの調査を示した。米国では47%、英国では37%の人が自分が創造的だと考えているが、日本は8%しか創造的だと思っていないという。

 「しかし、日本は世界からクリエイティブな国だと捉えられている。つまり、自分の創造性に対する自信が持てていないということだと思う。だから教育を通して、クリエイティブコンフィデンスを日本のZ世代の人たちにも付けて欲しいと考えている。アドビはこれからも次世代を育成するためのデジタルツールを提供し続けていきたい」と思いを語った。

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