人間を輸送可能なマルチコプターで“空中タクシー”サービスの事業展開を目指しているドイツ企業Volocopterは、ドイツのフランクフルト空港(FRA)で管理業務を請け負っているFraportと提携し、空港と都市部の交通機関を空中タクシーで結ぶサービスについて検討すると発表した。
同サービスの主目的は、空港と既存交通機関のあいだをVolocopterの乗用ドローンで結ぶことで、空港利用者のスムーズな移動を支援すること。両社は、空港での空中タクシーサービス提供に必要な地上設備と運用方法などを共同で開発する。
将来的には、こうして実現する「Volocopter Port」をフランクフルト空港に設け、周辺の交通機関と結びたいとしている。Fraportで最高業務執行責任者(COO)を務めるAnke Giesen氏は、「Volocopterとの提携を通じ、フランクフルト空港を電動空中タクシーの可能性をいかす最初の空港にしたい」と述べた。
Volocopterの開発している乗用ドローンは、クアッドコプター型ドローンと同じ飛行原理で飛ぶ、垂直離着陸可能な電動マルチコプター(eVTOL)。「Volocopter 2X」は、乗員2名また荷物を載せ、搭乗するパイロットによる操縦、遠隔操縦、完全自律飛行に対応する。
空中タクシーの運用については、ドバイやシンガポールで試験飛行プロジェクトを進めている。また、自動車メーカーのDaimlerなどから出資を受けているほか、家電見本市CES 2018の基調講演でIntelに紹介されるなどした。
Volocopterの紹介ビデオ(出典:Volocopter/YouTube)
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