「私たちが本当に未来を生きているなら、私の空飛ぶ車はどこ?」。SF愛好家たちはCESを訪れるたび、自嘲的にそう嘆く。だが、そのおなじみのフレーズは年々、的を射なくなっている。CES 2016の「EHang 184」やCES 2017のAirbusのコンセプト機を思い出してほしい。進歩の成果として2019年にお目見えしたのは、ハイブリッド電気空中タクシーのコンセプトデザインであるBell Helicopterの「Bell Nexus」だ。
コンセプトデザインが「機能しない」ことを意味すると思うなら、それは間違いではない。しかし、Nexusが空飛ぶ自動車への一歩であることを否定するものでもない。Nexusを披露したBellは、実はUberの数少ない航空機製造パートナーの1社だ。さらに重要なことに、Bellは1940年代の最初の軍用モデルから「V-22 Osprey」ティルトローター(Boeingと共同で製造)まで、さまざまなヘリコプターの製造で知られており、ヘリコプターと翼のある航空機の間にあった溝を既に埋めている。
Nexusのコンセプト機を見れば、Bellがその経験を生かして何を作りたいと考えているのかが分かる。4人の乗客と1人の操縦士が快適に座ることのできる、消費者向けの小型航空機だ。それでも、目標を達成するには、ある程度の努力が必要になるだろう。Nexusは6基のファンローターを搭載するため、同社は飛行制御を再考しなければならない。それだけでなく、空飛ぶタクシーが離陸できるようになるまでに乗り越えなければならない法的な障壁も山ほどある。
それでも、同社は2020年の早い段階で最初の試験飛行を実施し、その後短期間のうちに消費者への提供を開始したいと考えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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