仮想現実(VR)ゲームなどで何か操作をする場合に、手の動きでVR空間に働きかけられると没入感が高まる。そのため、サムスン電子、ソニー傘下のSony Interactive Entertainment(SIE)、Appleといった企業が、手や指の動きを取得可能なウェアラブルデバイスを検討している。
これに対しFacebook Technologiesは、手首や腕の動きにともなって発生する電気信号から手の動きをトラッキングする技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間1月31日に「ARMBAND FOR TRACKING HAND MOTION USING ELECTRICAL IMPEDANCE MEASUREMENT」(公開特許番号「US 2019/0033974 A1」)として公開された。出願日は2017年7月27日。
この特許は、電気信号に反応する複数のセンサーを搭載したウェアラブルデバイスにおいて、手の動きに応じて流れる手首や腕の電気信号を計測し、その情報から手の位置を推測する技術について説明したもの。このデバイスを腕などに装着しておけば、VRゲームの操作が手のジェスチャーで実行可能になる。
第13クレーム(請求項)では、デバイスに搭載したカメラで手の画像を取得し、その情報から手の位置を推測するアイデアに言及している。また、情報から手の位置を推測するための演算回路は、ウェアラブルデバイスに搭載しても、ウェアラブルデバイスと連携する外部システムに搭載しても構わない。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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