仮想現実(VR)ゲームのユーザーは、ゴーグルからの視覚情報とイヤホンからの聴覚情報を得て、仮想世界に入り込む。このとき、ゲームコントローラを操作するのではなく、自然な動きで自分の手の位置や向きを仮想世界に反映させられると、没入感がさらに高まる。すでに販売されている「Oculus Touch」や「PlayStation VR」(PS VR)は、LEDの光を利用して手の動きをトラッキングする。
これに対し、Samsung Electronicsは磁気を使ってトラッキングする技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間6月29日に「ELECTRONIC DEVICE AND METHOD OF CONTROLLING THE SAME」(公開特許番号「US 2017/0185160 A1」)として公開された。出願日は2016年12月23日。
この特許は、ある種の電子デバイスにおいて、ユーザーの手や指の位置を得たうえで、仮想空間にその情報を反映させる技術を説明したもの。位置の取得は、何らかの方法で生成した磁界のなかで、磁気センサを利用して実行する。
たとえば、ユーザーが磁気センサ付きコントローラを装着した手を前に伸ばすと、VRゴーグルで見る映像の手も同じように動く、という体験ができる。手の向きまでトラッキングできるシステムを実現すれば、より細かい動きが表現可能になる。
手で持つデバイスの形状に制約は少なく、拳銃のような形をしたコントローラも実施例に掲載されている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)