E Inkと凸版印刷、三越伊勢丹は、E Inkのフルカラー電子ペーパーディスプレイ(EPD)を使った店内装飾用のデジタルPOPの開発に取り組んでいる(E Ink、凸版印刷)。現在、プロトタイプを伊勢丹の新宿店で試験中。
このフルカラーEPDは、E Inkの「Advanced Color ePaper(ACeP)」技術を使用。各画素をシアン、マゼンタ、イエロー、ホワイトの4色に切り替えることで、3万2000色の表示を可能にしたという。従来のカラーフィルターを利用するEPDに比べ、白色の反射率は1.5倍、色再現域は数倍以上になったとしている。
EPDは表示書き換え時のみ電力を消費するので、POP掲示に必要な電力を削減できる。掲示する場所で電源確保が必要なく、場所の変更も容易だ。また、屋内の照明から直射日光の下など、幅広い環境で高い視認性が得られる。
もちろん、印刷物を使う従来のPOPと異なり、出力物の裁断やパネル貼り、什器への取り付けといった作業が必要ない。表示内容を変更すれば別のイベントなどにも使用可能で、掲示終了時に廃棄する無駄が生じない。
凸版印刷は、E InkのEPDを使ってPCやスマートフォンから表示内容を切り替えられるデジタルPOPを試作。三越伊勢丹のショッピングイベント「花々祭」に合わせ、伊勢丹新宿店の本館1階、正面玄関にプロトタイプを設置し、効果などを検証する実証実験を開始。設置期間は2月20日から3月26日まで。
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