映画「アイアンマン」のファンだという人も、この男性にはかなわないだろう。
生物工学を学ぶ19歳の学生であるDavid Aguilar氏は、「LEGO」ブロックを使ってロボット義手を製作し、アイアンマンのパワードスーツにちなんだ名前を付けた。
厳密に言うと、同氏が製作したのは「4つの」ロボット義手だ。
スペインのカタルーニャ国際大学(UIC Barcelona)の学生であるAguilar氏は、希少な遺伝子疾患のため生まれつき右前腕部がなかった。同氏は義手がなくても生活には困らないものの、ロボット義肢が必要な人たちのために手頃な価格のものを作りたいと考えていた。
「子供の頃、自分が人とは違うため、他の子供の前に出ることに対してとても神経質になっていたが、それでも自分の夢を信じることはやめなかった」と同氏はReutersに述べた。
「私が望んでいたのは、鏡に映った自分が他の人のように見えることだった。両腕のある自分だ」(同氏)
Aguilar氏は自分が子供の頃に遊んだおもちゃを使って、アイアンマンの主人公のTony Starkさながらに、自分の夢に近いものを作った。同氏は2017年、肘が曲がり、先端部分を動かして物をつかむことができる、赤色と黄色のロボット義手をLEGOブロックで製作した。
このロボット義手の名称は「MK I」で、Tony Starkがアイアンマンのパワードスーツ第1号を「Mark I」と名付けたことにちなんでいる。
Aguilar氏はその後、MK Iのアップグレード版として3つのロボット義手を製作した。最新版の「MK IV」は、アイアンマンを彷彿とさせる赤色だ。
Aguilar氏はまた、LEGOエンジンとフィッシングケーブルがアームに固定されている青色の「MK II」の仕組みを説明した動画を公開している。
同氏のロボット義手は本当に素晴らしいが、競合相手がいる。2015年、アイアンマンを演じるRobert Downey Jr.氏は、右腕の一部がない少年に3D印刷したアイアンマンデザインの義手をプレゼントした。2013年には、義足のChristina Stephens氏が、全体がLEGOブロックでできているカラフルな義足を製作した。
大学卒業後、Aguilar氏は手頃な価格の義肢を製作するという計画に着手したいと考えている。
「必要としている人たちに義肢を提供できるよう努めたい。自分たちも普通の人間だと感じてもらえるなら、無料でも構わない。そもそも普通とは何なのかという気もするが」と、同氏は述べている。
さらに素晴らしいことに、同氏はネット上では「Hand Solo(映画「スター・ウォーズ」シリーズの登場人物のHan Soloにちなんで)」の名で通っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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