報道によると、一部の大手企業の「iPhone」アプリは、ユーザーの許可を求めずにアプリの使用状況を記録しているという。
TechCrunchの米国時間2月6日の記事によると、Air Canada、Expedia、Hotels.com、Singapore Airlines、Abercrombie & Fitch(および姉妹ブランドのHollister)が、そうした企業に含まれるという。
これらの企業はGlassboxという企業の「セッションリプレイ」機能を備えたソフトウェアを組み込んでいるようだ。これは、画面を記録してユーザーのアプリ使用状況を確認できる機能を開発者に提供するもの。そのため、基本的にユーザーのすべての操作がスクリーンショットを通して記録される。
このソフトウェアはこれらのスクリーンショットに含まれる機密データを隠すようになっているはずだが、この報道によると、App AnalystはAir Canadaのアプリが必ずしもそれを適切に行っていないことを確認したという。
TechCrunchによると、記録したデータをGlassboxに送信した企業もあれば、自社のドメインのサーバに送信した企業もあるという。これらの企業のうち、自社のプライバシーポリシーでユーザーの画面を記録することに言及している企業は1社もないと、TechCrunchは指摘している。
Abercrombie & FitchはTechCrunchに対し、Glassboxのソフトウェアを使用すれば、「顧客がデジタル体験で遭遇するかもしれない問題を特定して対処する」ことができると述べた。
Singapore Airlinesは米CNETに対し、このデータは「診断とトラブルシューティングの目的で使われる」と電子メールで述べた。
「データは、当社ウェブサイトに掲載されているプライバシーポリシーに沿って処理される」と同社の広報担当者は述べ、「当社は顧客のデータに関するプライバシーを重視している。そうした情報が安全で保護された状態にあるように、あらゆる妥当な対策と定期的な見直しを行っている」とした。
Apple、Air Canada、Expedia、Hotels.com、Abercrombie & Fitch、Hollisterはいずれも、米CNETからのコメントの依頼にすぐには応じなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」