Facebookのファクトチェックを担当していたSnopesは米国時間2月1日、Facebookとのパートナーシップを更新しないことを決定したと述べた。Facebookは2016年末頃より、ファクトチェックの取り組みを導入し、偽情報の拡散防止に努めている。
Snopesは同社のサイトで、「われわれは現在、第三者機関としてのファクトチェックサービスを提供することの影響とコストを評価している。あらゆる特定のプラットフォームを支援するわれわれの取り組みが、オンラインコミュニティーや刊行物、そしてスタッフにとって掛け値なくプラスになっていると確実に見極めたい」と述べている。
Snopesは、将来的にFacebookと協働する可能性は排除していないとし、偽情報の問題に対処する手段を今後も議論していきたいとした。Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏は1月、「社会におけるテクノロジの未来について議論する公開ディスカッションのホスト役になる」ことが2019年の個人的な課題だとしていた。Snopesは、Zuckerberg氏がファクトチェッカーらと会合することに期待したいと述べた。
Facebookは、2016年の米大統領選期間中にロシアのトロール活動による選挙戦への干渉を招くなど、フェイクニュースや偽情報に対する対策が不十分だったとして批判を浴びてきた。2018年には、 米大統領選でTrump陣営が利用していたデジタルコンサルティング企業Cambridge Analyticaが、8700万人分ものFacebookユーザーのデータに不正にアクセスしていたことが発覚した。
Facebookの広報担当者は、「Snopesのこれまでの取り組みを評価している」とし、同社の決断を尊重すると述べた。「偽情報撲滅のための取り組みは、業界全体で多角的なアプローチがとられている。われわれは、多数の手段によってこれに対応して取り組んでおり、第三者のファクトチェック機関による作業は、この取り組みにおいて貴重で重要な要素だ」(Facebook広報担当者)
Facebookは、世界の34のファクトチェックパートナーと提携して16言語でコンテンツのチェックを実施していると述べ、2019年に新しいパートナーと言語を追加する計画だとしている。
Snopesは当初、代価を受け取らずボランティアとしてFacebookのファクトチェック作業に参加していたが、後にFacebookに提示され、代価を受け取るようになったという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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