Appleの自動運転に関する取り組みは極秘体制で進められている。そんな中、米政府がこのたび、その機密情報を不正に取得した疑いで、Appleのある従業員を起訴した。
Jizhong Chen被告は、企業秘密を盗んだ疑いで米国で起訴された。サンフランシスコの連邦裁判所に先週提出された起訴状によると、Appleの極秘プロジェクトの写真をChen被告が撮影しているのを、Appleのある従業員(氏名は非公開)が発見したという。また、Chen被告は、Appleから供給された仕事用コンピュータのデータを、個人のハードディスクにバックアップしていたことを認めているという。
AppleがChen被告が個人的に保有していた電子機器を調べたところ(Chen被告はこれに同意したとされている)、「マニュアル、回路図、図表など、Appleの機密情報や知的財産を含む、200以上のファイル」が見つかったと、起訴状には記されている。中には、コンピュータ画面の写真もあった。Chen被告は、バックアップは社内公募の書類を作成するためのものだったと述べたが、同被告がAppleと直接的に競合する中国の自動運転車企業の求人にも応募していたことが明らかになったと、起訴状には記されている。Chen被告は2018年にAppleに雇用されている。
有罪が確定すれば、Chen被告は最大で懲役10年、罰金25万ドルを科される。企業秘密を盗んだとして自社の自動運転車チームの元メンバーが起訴されるのは、2018年7月に続き今回で2度目。
Appleは当初、自動運転車そのものを独自に開発するという大きな構想を描いていた。しかし、各種報道によると、その構想はその後縮小し、ソフトウェアとハードウェアのみを構築して、そのプラットフォームを関係企業に販売する計画に落ち着いたとされている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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