Googleが、オランダ人外科医の医療行為停止に関する古い検索結果を削除するよう命じられた。英紙The Guardianが現地時間1月21日に報じた。欧州連合(EU)の「忘れられる権利」をめぐる画期的な判決となる。
The Guardianによると、この女性医師は患者の術後ケアをめぐって医業停止処分を受けた後、医療過失に関する「非公式のブラックリスト」に名前が表示されるようになった。女性医師が上訴した結果、同医師への処罰は条件付きの医業停止に軽減され、今後も業務を続けられることになったという。
ところが、アムステルダムの地方裁判所で行われた審理によると、Googleで同医師の名前を検索すると依然として非公式のブラックリストのあるサイトが表示されていたため、患者となり得るユーザーたちがウェブフォーラムで問題の医師について議論する事態になったという。この医師はこうした状況について、過去の出来事のためにネットで名誉を傷つけられる「デジタル版のさらし台」だと訴えた。
Googleとオランダのデータ保護当局(Autoriteit Persoonsgegevens)は当初、まだ執行猶予期間中で検索結果は問題に関連する状況にあるとして、同医師の要請を却下したが、地裁は2018年7月に当局の判断を覆した。
The Guardianによると、この裁定が半年過ぎてから明らかになったのは、判断について公表すべきかどうか論争があったためだという。医師の弁護士であるWillem van Lynden氏は、判決から数カ月にわたり、軽微な懲戒処分を受けた医師15人をブラックリストから削除させることを求め、半数が受け入れられたと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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