欧州連合(EU)司法裁判所のMaciej Szpunar法務官は現地時間1月10日、いわゆる「忘れられる権利」について、EU域外で実行される検索に適用されるべきではないとの見解を示した。Googleはインターネット全体ではなく、EU域内のみで検索結果から欧州市民に関するリンクを削除すればよいという。
EUでは、市民が古い個人情報をオンラインの検索結果から削除するよう申請できる。
EU司法裁判所は現在、Googleは要請があった国内のみで結果を削除すべきなのか、それとも、国外でも削除すべきなのかを審理している。この問題をEU司法裁判所に付託したのは、フランスの個人情報保護当局だ。
Szpunar法務官は意見書の中で、「EU法が28の加盟国の国境を越えて効力を持つという、そのような広い解釈には賛成しない」と述べた。また、忘れられる権利は、データ保護の権利やプライバシーの権利といった他の基本的権利や、求める情報にアクセスする合法的な公共利益とのバランスを図る必要がある」とした。
最終判断は今後下される見通しだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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