祖国ジンバブエの「ストリートビュー」を自腹で撮影--何が彼を突き動かしたのか - (page 3)

Aloysius Low (CNET News) 翻訳校正: 編集部2018年12月29日 07時30分

--プロジェクトにはどのくらいの時間がかかりましたか。

 ちょうど2週間です。1日8時間のドライブが10日、メディア管理に2日、移動に2日かかりました。テスト画像を処理して公開する前に、1度に10日分以上のデータを蓄積したくはありません。

--必要なものはすべて入手できましたか。

 重要なものはほとんどそろいましたが、私はこのプロジェクトをストリートビュー上のジンバブエのスナップショット以上のものにしたいと考え、カメラをテストし、制作の環境に慣れながら、興味のあるすべての場所を撮影しました。

青い部分がストリートビューに対応した地域。
Screenshot by Tawanda Kanhema
青い部分がストリートビューに対応した地域。
提供:Screenshot by Tawanda Kanhema

--最も困難だったことを教えてください。

 新しいカメラを試すのは楽しそうですが、時速60kmで走行中の車やスピードボート上でのテストは本当に難しいものです。高速での移動中に多数の設定を調整することに加え、二度と同じ場所を撮影できないので、一発で成功させなければなりません。

--最も楽しかったことを教えてください。

 ジンバブエの主な名所の幾つかや都市をマッピングしたことで、この国を再発見できた気がします。自分が育った町の通りを歩くのはとても懐かしかったし、この数年で大きく変わったのを見て感情を動かされました。町がこれからどうなっていくのかを振り返ることができる画像を撮影できて嬉しく思います。祖国を離れたジンバブエ人から、自分が育った町の通りをストリートビューで子どもに見せたいというメールが届きます。それで、故郷の記憶や町の様子を保存するための方法はそれほど多くないことに気づきました。

オフロードカーに搭載したInsta360 Pro 2
Tawanda Kanhema
オフロードカーに搭載したInsta360 Pro 2
提供:Tawanda Kanhema

--このプロジェクトの今後について教えてください。

 次はザンジバル島のマッピングを計画しています。ザンジバル島のストーンタウンとその他の名所をマッピングする計画を立てています。お楽しみに!

--本当にこのプロジェクトに情熱を持っているんですね。これはジンバブエへの恩返しですか。

 私は、技術移転を加速する継続的な努力に貢献することと、地域の主な名所の紹介、国の別の地域での様子を人々が知る機会を提供することに熱心です。地図の向上は地域のビジネスだけでなく、自治体にも機会を提供します。地理情報システム(GIS)データの用途には、インフラの計画と保守、交通安全の向上、保全のための環境モニタリング、疫学調査などがあります。

--最後に、先ほど一発で成功させるのは難しいとおっしゃいましたが、やり直す必要はありましたか。

 撮影は移動しながら行うので、やり直しは避けられません。明るさや気象条件の急激な変化があるので、一定の画質を保ち、GPS情報を途切れないように確保するには、常にカメラを確認している必要があります。繁華街での運転では、街路樹やコンクリートの高架道路などによるGPSの受信不良がよく発生するので、特定の部分をやり直すことは、精度を上げてGPSドリフトを修正するのに役立ちます。たった10日間で成し遂げたことに私は満足しています。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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