テレビやモバイルデバイス以外の製品にもスクリーンの搭載が拡大していく中、製造業者はガラスをディスプレイカバーとして注目している。そして、Corningのガラスは間もなく、自動車のデザインでドライバーズシートを獲得するだろう。自動車の自動運転化が進むにつれて、ドライバーと同乗者の両方向けの車内スクリーンが車内操作やエンターテインメント用に搭載されつつある。
「車内の表面はほとんどが曲面だ。従ってデザイナーはドライバーや乗客のためのディスプレイも曲面にしたがっている」と、CorningのAutomotive Glass Solutions担当バイスプレジデント、Mike Kunigonis氏は語った。
Corningは、コックピット周辺をおおう車内用の曲面ダッシュボードディスプレイと、木や車内の表面を模したテクスチャ付きガラスに取り組んでいる。
Corningは「デッドフロント」と呼ばれる技術を使うことで、このテクスチャガラスに隠れ、バックライトを付けると現れる操作パネルを実現した。これにより、制御パネルはダッシュボードにシームレスになじむ。車窓さえも、ガラスの表面をディスプレイに変換することでバックライト付きタッチスクリーンになる可能性がある。
運転席周辺にガラスが増えれば、安全を保つために可視性を高めることが重要だ。Corningはそのために、指紋が残りにくく、ぎらつきを大幅に軽減するガラス用の反射防止コーティングも開発した。同社は自動車メーカーと提携し、小石やみぞれに強いフロントガラスも開発した。
Ford、BMW、Porscheをはじめとする多数の自動車メーカーがCorningのガラスを新車で採用しており、向こう18カ月中に50以上の新モデルが登場する。
Corningは、スマートフォンや車だけでなく、ガラスは新技術開発で重要な役割を演じ続け、その可能性を広げていくと確信している。
Evenson氏は「これまでに、科学者は周期表にある約50の元素をシリカに混ぜてきた。だが、本質的には周期表にあるすべての元素が利用可能であり、われわれはまだ始めたばかりだ。オックスフォード英語辞典を手に取り、アルファベット26文字で作れる単語の量を考えてみてほしい」と語った。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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