健康な生活に欠かせないビタミンDを得る方法としては、食物から摂取する以外に、日光浴する方法もある。太陽の光を浴びると、紫外線(UV)の効果により体内でビタミンDが生成されるのだ。このように役立つUVだが、浴びすぎるのは良くない。日焼けで肌を傷めるほか、肌の老化にもつながるし、染みや皮膚がん、白内障の原因にもなる。
これに対し、Appleはどの程度UVを浴びたかを計測するためのデバイス技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間11月20日に「UV DOSIMETRY AND EXPOSURE ALERT」(特許番号「US 10,132,680 B1」)として登録された。出願日は2016年9月20日。
この特許は、ある種の電子デバイスにおいて、UVセンサからの情報にもとづいて対UV暴露量を計測する技術を説明したもの。強度が一定以上のUVを浴びている時間を測ったうえで、時間帯によって異なるUV影響度と勘案し、累積UV線量を算出する。このデータを利用すれば、UVを過剰に浴びることを防止できる。
クレーム(請求項)ではデバイスの形状に言及していないが、実施例には腕時計型のデバイスという説明があり、図面にもスマートウォッチのようなデバイスが描かれている。計測用UVセンサの数は複数とされている。UVセンサの取り付け位置は、デバイス本体の表面だけでなく、デバイスを身に着けるためのストラップでも可能だという。
さらに、紫外線のA波(UVA)とB波(UVB)を分けて計測する技術、環境光を計測してデバイスを持っている人が屋内にいるか屋外にいるかを区別する技術、に対する言及もある。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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