米一般調達局(GSA)への提出書類によると、Microsoftは、戦闘任務や訓練で使用する拡張現実(AR)システム「HoloLens」のプロトタイプを米陸軍に供給する4億8000万ドル(約545億円)の契約を獲得したという。
Bloombergによると、この契約は「敵前における発見、判断、および交戦能力を強化して攻撃力を高める」プログラムの一環として、最終的に10万台を超えるARヘッドセットの軍事調達につながる可能性があるという。陸軍の契約にはMagic Leapも入札に参加したと報じられていた。
Microsoftの広報担当者は声明で次のように述べている。「AR技術によって軍隊は、より多くの優れた情報を得て意思決定ができる。この新しい取り組みは、長期にわたって信頼できる国防総省との関係をこの新たな領域に拡張するものだ」
大手テクノロジ企業各社と米軍の協力関係をめぐっては、戦争で使われる技術を供給することの倫理について従業員の間で疑問が生じている。米国防総省の巨大クラウドプロジェクト「JEDI」(Joint Enterprise Defense Infrastructure)についても、当社は応札姿勢を示していたGoogleが、別の軍事プロジェクト「Project Maven」の契約で社内から反対の声が上がったこと、契約が人工知能(AI)に関する同社の指針に沿っていない可能性があることなどから、入札への参加を取りやめている。
Microsoftのプレジデント兼最高法務責任者(CLO)のBrad Smith氏は米国時間10月、従業員らに対し、JEDIの入札に参加する方針を堅持する意向をブログで明らかにした。「われわれは、この国の国民、特にこの国に奉仕する人々に、Microsoftで働くわれわれが彼らを支えていることを知ってほしい」(Smith氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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