俳優の伊勢谷友介氏を発起人とした新たな高校が誕生する。AO入試専門塾「AO義塾」を運営するLoohcsは11月14日、東京代々木Loohcs本校とサテライト校において、2019年4月に「Loohcs(ルークス)」を開校することを発表。同日より第1期生の出願受付けをウェブサイトと郵送で開始した。入学金は12万円で、授業料は年間104万円。そのほか教材費などが3万円ほどかかる。
同校は、“思いやりのココロをカタチにできる人材”を育成することを目指して、同社代表である斎木陽平氏と、リバースプロジェクトの代表で、俳優や実業家としても活躍する伊勢谷友介氏の2名を発起人として設立される。伊勢谷氏は、自分自身のことだけでなく、自分が暮らす地域や国、さらには地球全体に対して何ができるのかという、“宇宙人の視点”を育む学校にしたいと話す。「天才は偶発的にしか生まれないが、秀才は教育によって生み出せる」(伊勢谷氏)。
高校1〜3年生を対象としており、(1)AIを駆使して効率的に学べる、(2)社会の一流の人たちとともに学べる、(3)世界4カ国(日本、ミャンマー、インド、モンゴル)で学べる、(4)主体性を育む学校自治が充実している、(5)結果に責任を持ち志望校に不合格なら返金する、という5つの特徴を持っている。
カリキュラムは伊勢谷友介氏が設計したリベラルアーツプログラム(教養教育)や、多文化理解を促進するダイバーシティプログラム、起業の実践、プログラミングやデザインイノベーションのスキルを学べるプログラムなどを用意するという。特別科目の講師は全員が各分野の専門家で構成されるとのこと。
入学生は、同社が提携する通信制高校の代々木高校にもあわせて在籍することで、3年間で高校卒業の資格を取得できる。また、生徒の編入学も受け付けるという。出願者はエントリーシートによる書類審査後に、二次試験として面接を受け、合否が決まる。個別の学力試験などは実施しないという。また、過去の課外活動なども加味するとしている。第1期の定員は100人を想定しているという。
難関大学進学を専門としたAO義塾を8年間運営してきた実績のもと、一人ひとりの要望にあった進学プログラムを提供し、海外大学進学のサポート体制も充実させる。さらに、国内難関大学や海外大学への進学の合格保証制度も導入し、不合格の場合には学費を全額返金するとしている。
同校の校長に就任する斎木氏は、従来の学校の一斉授業や“右へならえ”の日本式教育に疑問を投げかけながら、「世界を変えてきたほぼすべての革新は、“変わった人”によってなされてきた。変わった子や問題児と呼ばれる子たちがもっと輝ける場所と機会を提供したい」と意気込みを語った。
こうした新たな形の学校としては、ネットの通信制高校である「N高等学校」(N高)に続き、堀江貴文氏が主宰者となり、座学よりも“行動”できる人材育成を目指す高校「ゼロ高等学院」が10月に開校したばかり。今回のLoohcsの開校によって、高校生にとってまた新たな選択肢が増えることになる。
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