LS miniはスマートスピーカとの連携により、音声指示も可能にする。「アレクサ、テレビをつけて」、または「OK Google、エアコンを消して」などと指示ができる。
テレビのチャンネルを指定するなど、細かな操作を指示するときはウェイクワードのあとに「リブスマートで」を挟む。例えば、「アレクサ、リブスマートでテレビの音量を3あげて」という文章だ。しかし試してみたところ、Alexaでは音量の数まではうまく指定ができなかった。文章を分けて、「アレクサ、リブスマートで音量を5上げて」「デバイスを指定してください」「テレビ」といった会話の流れでは指示通りに動作した。Googleアシスタントで同じ指示をしたところ、チャンネルが変わってしまった。文章が長くなると、こちらの発音がたどたどしくなってしまうせいかもしれない。
また、テレビのチャンネル指定では、「1チャンネルにして」だとアナログ1チャンネルになってしまい、地上デジタルのチャンネル番号の指定方法がわからなかった。音声指示に関しては、今のところシンプルな操作にした方が良さそうだ。
スマートスピーカからは、ルールの指定もできる。Alexaではルールを追加後、「アレクサ、デバイスを検出して」と指示し、「定型アクション」を作成。「アレクサ、(ルール名)をつけて」と言うと実行される。Googleアシスタントは、特に設定は不要で「OK Google、(ルール名)」だけで指示できた。手に荷物をたっぷり持って帰宅しても、エアコンや照明を音声でオンにできて便利だった。
LS miniには、Adaptive Intelligence機能が搭載されている。「アクティビティと服装」で自分の体制と服装を登録、「好みの温度」を指定すると、天候や時刻に合わせてエアコンの温度を最適にする機能だ。
「アクティビティと服装」の設定は、バーをスライドさせて選ぶのだが、この変更方法を見つけるまで時間が掛かってしまった。また、「家の情報」には部屋の広さではなく、家全体の間取りを入れるため、どれほど参考になるのか不明でもある。
実際に試したところ、アクティビティで運動している状態にするとエアコンの設定温度が下がるなど連動している様子はわかった。しかし、雨の日は湿度を下げるためか温度が低めになったりと、快適とは言えない状況もあった。室温計で計測してみたところ、LS miniの温度センサーと異なる数字だったので、温度センサーを調整して再度トライしたが、いまひとつ挙動がわからないままだった。今AIがこのように判断してエアコンの状態をこれにしている、などの表示があると、AIとカスタマイズでより快適な環境を作り上げられるように感じた。
また、AI機能とルール機能は同時に利用することができない。どちらか、後に設定した方だけが有効となる。これは少し残念な点だ。
Adaptive Intelligence機能は、現在エアコンのみ対応しており、今後拡張していく予定とのことだ。
LS miniはアプリからだけでなく、LINEと連携することでLINEからの操作も可能だ。IFTTTにもLiveSmartのレシピがあり、設定次第で家電の操作をカスタマイズできる拡張性もある。また、今回試せなかったが、ウェブカメラで家に人が帰ったことを認識し、エアコンを稼働する機能も用意されている。
この価格でスマートホームが実現できるとは、かなりお得なのではないか。まだ実用は厳しいと感じる機能もいくつかあったが、シンプルな運用であればまったく問題はない。今後に大いに期待したいと思わせる製品だ。
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