Qualcommに対し、現代の技術に即したモデムチップに不可欠な技術をライバル企業に提供するよう命じる法的判断が示された。
米国時間11月6日、カリフォルニア州北部連邦裁判所で、Lucy Koh判事は米連邦取引委員会(FTC)からの要請に従い、Qualcommに技術の提供を命じる部分略式判決を出した。
この判断は、QualcommがIntelなどのライバル企業に対し、重要な自社の特許ポートフォリオの一部を公開するよう求めるもの。
問題になっている知的財産権は、モバイルデバイスを無線システムに接続する機能を担うモデムチップにとって、極めて重要な中核技術を保護するQualcomm保有の特許の一部に関わるものだ。
今回の判断は、FTCがQualcommを相手に起こした独占禁止法訴訟の一部として下されたものだ。裁判は2017年に始まり、2019年に審理に入る予定になっている。
Koh判事の判決文には、以下のような記述がある。「モデムチップが携帯電話機の重要な部品であることは、Qualcomm自らの書類にある、議論の余地がない証拠によって示されている。この証拠は、モデムチップに関する標準必須特許のライセンスがセルラー通信の標準を順守および実装するためのものであること、さらにはQualcommがモデムチップメーカーに対して不公平な扱いをしてはならない理由を明確に示している」
QualcommとFTCは共に、和解の選択肢を検討するために判決の延期を求めていたが、Koh判事はこの要求を却下した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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