アバターを介したコミュニケーションがいろいろと試みられている。たとえば、クラウドファンディングサービス「Kickstarter」での資金集めには失敗してしまったが、装着者の表情を仮想世界のアバターに反映させる仮想現実(VR)ヘッドセット「Veeso」といった興味深い事例がある。
Veesoと同様の機能をよりシンプルな方法で実現させる目的で、Googleは人工知能(AI)技術「Eyemotion」を開発した。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間11月1日に「CLASSIFYING FACIAL EXPRESSIONS USING EYE-TRACKING CAMERAS」(公開特許番号「US 2018/0314881 A1」)として公開された。出願日は2017年12月5日。
この特許は、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)内の視線トラッキングカメラから得た画像データに機械学習アルゴリズムを適用し、装着者の表情を推測する技術を説明したもの。機械学習アルゴリズムの学習は、ニューラルネットワークアルゴリズムが使われる。
26個あるクレーム(請求項)のうち、アバターへの言及があるのは第17クレームのみ。推測したユーザーの表情にもとづき、HMD装着者の顔を模した3Dモデルやアバターを変形させる、としている。
Eyemotionの紹介ビデオ(出典:Google/YouTube)
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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