ソフトバンクグループの第2四半期決算は、売上高が前年同期比5.5%増の4兆6539億円、営業利益が62.4%増の1兆4207億円と、増収増益を達成。大幅な増益を達成した要因は、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの出資先企業の売却益や、評価額の上昇によるところが大きい。
ソフトバンクグループは現在、子会社のソフトバンクの上場に向けた準備を進めているが、孫氏はその上場益を有利子負債の返済だけでなく、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資資金供給源として活用する考えも示している。
ただ、ソフトバンク・ビジョン・ファンドに大きく関わっているサウジアラビアに関して、現在、トルコのサウジアラビア領事館内でジャーナリストのジャマル・カショギ氏が殺害された事件が大きな問題として取りざたされている。孫氏は決算説明会の冒頭に、この事件についても言及。
「決してあってはならない大変悲惨な事件だと認識している。いち個人の大事な人生に加え、言論の自由にも大変な問題提起をするものだった」と話し、遺憾の意を表明した。
一方で、孫氏は「すでにサウジアラビア国民から資金を預かっている。この資金はサウジアラビアの経済多様化の責務を負った資金。悲惨な事件があったことは事実だが、サウジアラビアの皆さんの将来のためにも、その責務に背を向けることなく果たすべきだとも思っている」と話し、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの運用は継続する考えを示した。
ファンドにはまだ資金が残っていることから、「新しいファンドを作るには時期尚早」と孫氏は話す。だが、第2、第3号のファンドを作る際にサウジアラビアとの関係を維持するのかという質問については、「事件の真相究明がなされて説明された後、改めてもう一度よく考えることになると思う」と答えた。
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