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パナソニック、ついに姿を現した「HomeX」--馬場本部長が語る「毎日が昨日よりも良くなるくらし」

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 パナソニックは、くらしの統合プラットフォームと位置づける「HomeX」の本格展開を開始した。

 第1弾として、HomeX プラットフォームに対応した「HomeX Display」を発表。これを実装した都市型IoT住宅「CASART URBAN(カサート アーバン)を、2018年11月3日から発売した。

東京・駒沢の駒沢公園ハウジングギャラリーにあるHomeXを搭載したカサートアーバンのモデルハウス
東京・駒沢の駒沢公園ハウジングギャラリーにあるHomeXを搭載したカサートアーバンのモデルハウス

 HomeXは、家電や住宅設備の機能を統合し、クラウドとつながることで、各種機器の遠隔操作や多彩な情報を提供。一人ひとりのライフスタイルに合わせてくらしをアップデートできる家を実現するプラットフォームだ。

 11月2日に、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われたパナソニックの100周年記念イベント「CROSS-VALUE INNOVATION FORUM 2018」のビジネスセッションにおいて、パナソニック ビジネスイノベーション本部本部長の馬場渉氏は、「HomeXの語源は、ホームエクスペリエンス。これをアップデートしつづける情報基盤がHomeX」とし、「一般的に、家電や住宅設備は、購入したタイミングで最大の価値および機能を有しており、その後、陳腐化していくことになる。だが、HomeXは、購入後にアップデートとして、それぞれの家族にとって、最適な家へと進化させることができる。自分にぴったりのものだけでなく、いままでに知らなかったこと、未知のものに出会える刺激がある、豊かなくらしを実現するのがHome X。セレンディピティのあるくらしを実現するものになる」と位置づけた。

パナソニック ビジネスイノベーション本部本部長の馬場渉氏
パナソニック ビジネスイノベーション本部本部長の馬場渉氏
 

 HomeXは、シリコンバレーに本拠を置くビジネスイノベーション本部が、デザインシンキングの手法を用いた「イノベーションの量産化」として取り組んでいる「Panasonic β」の最初の成果として発表したものだ。

 CROSS-VALUE INNOVATION FORUM 2018の初日の基調講演で、パナソニック 代表取締役社長の津賀一宏氏が、パナソニックの企業の目指す姿として打ち出した「くらしアップデート業」を、具現化した取り組みともいえる。

 HomeX Displayは、無線LANやセンサを搭載した壁に設置するタッチスクリーン型ディスプレイで、このディスプレイを通じて、家電機器や照明、シャッターなどと連動する。

シーン制御では照明やシャッターなど連動した制御が可能
シーン制御では照明やシャッターなど連動した制御が可能

 たとえば、「お出かけ」というシーンを設定しておくと、これを押すだけで、シャッターが降りて、照明を消してくれる。同様に、家に帰ってきたときや、朝起きたときにもそれぞれに最適な環境にしてくれる。

 「目覚まし時計の役割は、決められた時間に音を鳴らして起こすことであり、目覚まし時計を好きな人はほとんどいない。だが、HomeXは、目覚めを人間中心に再設計し、人間的に目を覚まし、豊かな1日のスタートを実現できる。部屋の光を自然に明るくし、音楽を流し、最適な空調で朝を迎えられるようにするのがひとつの例。そして、自然な起床のためには、睡眠に入る前や睡眠中も大切である。そうした点にも踏み込んで、人をサポートすることになる」という。

 料理の際には、季節に最適なレシピを提案。下ごしらえの様子などを動画で表示。さらに、ディスプレイに表示された「調理をはじめる」というボタンを押すと家電と連携して、あとは自動的に調理をしてくれるようになる。また、洗濯の際には、家族の会話から、泥汚れの子供が帰ってきたことを知り、それをもとに、泥汚れに最適な洗濯方法を提案したり、最適な洗剤を教えたりする。さらに、HomeXを通じて、家が家族の好みを知り、家族が好きな番組が始まることを告知し、照明や音響などを、それにあわせた環境に制御するといったことも行うという。

今日のレシピのなかから選択し、家電も制御できる
今日のレシピのなかから選択し、家電も制御できる
今日のレシピでは、季節のお勧めなどを提案
今日のレシピでは、季節のお勧めなどを提案

 「家そのものを、もう一人の家族として捉え、毎日の新しい体験を提供し、ワクワクする生活を支援するのがHomeXになる。毎日が、昨日よりも良くなることを実現する」としたほか、「テスラは、スマホにアップデートの通知がくる。それによって、アップデートをすると、クルマの性能が大きく変化したと感じるときもあるし、すぐには感じないが、なにかがアップデートされたと感じるときもある。いずれにしろ、テスラからアップデートの通知がくると、ワクワクする。そうした体験を家に対しても提供したい」と述べた。

全世界で10億人が利用する「黒子パナソニック」の浸透力

 第1ステップとして、パナソニックの家電製品との接続を提案しており、「パナソニックが、2018年後半から2019年にかけて発売を予定している洗濯機やエアコン、ロボット掃除機などのIoT家電との接続は、2019年から行えるようになる。また、照明や他社のシャッターとの連動もすぐに実現できる。2019年後半以降には、キッチン家電と連動して、レシピの提案などの情報とも連携することになる」とした。

 さらに「洗濯が終わったことを通知したり、照明の制御といったスマホでもできるようなサービスは、他社連携を含めて、2019年から提供することができる」と前置きし、「HomeXは、アップルのiOSのように、ハードも、ソフトも、サービスも、1社だけでやるものではなく、AndroidやWindowsのように多くの企業と連携していくものになる。パナソニック自らがHomeXのプラットフォームに対応したものを出すのに留まらず、他社からもHomeXプラットフォームに対応した製品が登場することになる。オープンプラットフォーム化し、顧客やパートナーとともにエコシステムを築き上げ、くらし社会への貢献を目指すことになる。すでに30社以上のパートナーがHomeXへの対応を図っている」とした。

 パナソニックでは、HomeX向けのAPIをすでに200種類以上用意しており、これを活用することで、家電機器などをHomeXと接続することができるようになるという。

 HomeXは、くらしとテクノロジの関係を再定義する「HomeX(ブループリント)」と、HomeXの世界を実現するソフトウェア基盤である「HomeX Platform」、HomeX Platformに対応した住空間デバイスである「HomeX Display」で構成している。現在は、HomeX Displayだけであるデバイスについては、将来的には別の製品の投入もありそうだ。

 馬場本部長は「まずは、目の前にあるリモコンの複雑性や操作性の悪さ、不統一感を解決することを目指した。HomeXでは、操作の複雑性を取り除き、機器ごとにパラバラなルールを取り除き、操作するためのアクセス距離を取り除き、大量の情報から不要なものを取り除き、目的の操作に至るまでの不要なプロセスを取り除くことができる」とした。

 また「私自身は、これまでパナソニックの製品を購入したことがない。だが、パナソニックは壁のスイッチをはじめとする電設機器の製品では国内8割以上のシェアを持つ。こうした『黒子パナソニック』が浸透している。スイッチで照明のオンオフする人を含めると、毎日、全世界で10億人がパナソニックの製品を利用している計算になる。将来的には、こうした人たちのデータを活用することで、HomeXを進化させることができる」などと語った。

HomeXを備えたパナソニックのIoT住宅「カサート アーバン」

 一方で、パナソニック ホームズは、HomeXを搭載した都市型IoT住宅カサート アーバンを、11月3日から発売した。延床面積が約150平方メートルの家屋の参考税別価格は4000万円。

 カサート アーバンは、都市部に住む30代後半の都市部の家庭をターゲットにした最先端住宅で、HomeXを通じて、伝言や宅内通話などによる家族同士のコミュニケーションや、おすすめの生活情報の提案のほか、複数の居室に設置したHomeXディスプレイから、照明やシャッターを遠隔操作したりといったことができる。台風の接近時には風雨や飛来物、停電に備えて、自動でシャッターを閉めて、蓄電池に充電を開始するといった機能を提供する。

 パナソニック ホームズの松下龍二社長は、「家が家族をつなぎ、見守り、応援するのが、HomeXを搭載したパナソニックのIoT住宅『カサート アーバン』。家族とともに、進化するものである。くらしのアップデートを実現し、暮らしやすさを提供することになる」とした。

パナソニック ホームズ 代表取締役社長の松下龍二氏
パナソニック ホームズ 代表取締役社長の松下龍二氏

 HomeXを搭載したカサートアーバンは、東京・駒沢の駒沢公園ハウジングギャラリーと、愛知県長久手のCBCハウジング長くて住まいの公園内にそれぞれモデルハウスを開設。HomeXを通じた操作が体験できるようになっている。

HomeXを搭載したカサートアーバン
HomeXを搭載したカサートアーバン

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