Microsoftが組織再編に再び取り組んでいる。今回は、MicrosoftのAI and Research Groupから一部のテクノロジとチームを切り離し、製品のグループに移管する。
Microsoftの広報担当者は、「Cortana」もAI and Research GroupからExperiences and Devicesチーム(エグゼクティブバイスプレジデントのRajesh Jha氏が統括)に移管されるテクノロジの1つであることを認めた。Petri.comの米国時間10月11日の報道では、CortanaはAI and Research Groupから「Office」チームに移管されたと伝えていた。
それ以外でAI and Research Groupのどのテクノロジが同組織を離れて製品グループに移管されるのかについて、Microsoftにコメントを求めたところ、同社の広報担当者は共有できる情報はないと回答した。これらの動きを受けて、何人の個人、またはいくつのチームが製品グループに異動するのか、そして、何人の従業員が引き続きAI and Research Groupで働くのかについて、関係者は発言を控えた(どれだけ有益な情報なのかは分からないが、これらの組織再編に伴って人員が削減されるという話は一切聞いていない)。
筆者が聞いたところでは、「Bing for Business」(現在は「Microsoft Search」)もExperiences and Devicesチームに移管されたという。組織再編の一環として、「Microsoft News」が実際にAI and Research Groupに移管された可能性もある。
コーポレートバイスプレジデントのJavier Soltero氏が移管後のCortanaチームをこれまで通り統括しているという話も聞いた。筆者が2018年に入って行ったSoltero氏とのインタビューで、同氏はMicrosoftがCortanaの位置付けをスタンドアロンのデジタルアシスタントから支援助手に近いものに変えようとしていることを説明した。「Microsoft 365」やOfficeのチームが家庭や職場の生産性を重視していることを考えると、CortanaがExperiences and Devicesチームに移管されることは理にかなっている。
Microsoftのパートナー・グループ・プログラム・マネージャーで以前は「Bing」の画像・動画検索の製品管理を統括していたJamil Valliani氏は(筆者は「Ignite」カンファレンスで同氏にインタビューしている)、Cortanaで生産性の向上を重視していることを強調した。
「Cortanaを家庭や職場、外出先で利用できるようにすることが狙いだ。ユーザーが生産性を高めて、より面倒で難しいタスクを完了できるように支援するため、われわれに何ができるのだろうか」(同氏)
Microsoftは単純で実用的な検索ではなく、よりインテリジェントで複雑な検索にCortanaを利用できるようにしたいと考えている。ユーザーの連絡先リストの「ジョーに電話する」ような単純なタスクにCortanaを使うのではなく、「私のマネージャーに電話して」といった命令をCortanaが理解して処理する役割を担うことをMicrosoftは望んでいる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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