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データを蓄積してITに投資を--リブセンスが説く次世代のバトンとなる不動産テック - (page 2)

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平成の30年間は日本企業凋落の歴史

 2018年は平成最後の年となるが、29年前の平成元年(1989年)ごろの世界と比較してみると、不動産テックの重要性が見えてくる。1989年の日本は、バブル最盛期だったこともあり、日本企業はグローバルでの時価総額の評価が非常に高かった。しかし、現在の時価総額の評価を見ると、アップルやアマゾン、アルファベット(グーグル)といったIT企業が上位にズラリと並んでいる。日本の最上位はトヨタ自動車の33位と見る影もない。平成の30年間で、日本企業は時価総額でまったく評価されなくなってしまったのだ。

29年前の平成元年(1989年)ごろと現在の比較29年前の平成元年(1989年)ごろと現在の比較

 一方、IT企業の急成長はとてつもない。1989年ごろはまだHTMLが誕生した程度だ。1996年にYahoo! JAPANが誕生し、2004年にはFacebook、2007年にはiPhoneが誕生と、われわれの生活に切っても切れないぐらいITがどんどん浸透してきた。

 ではITを活用するとはどういうことなのか。昔なら「パソコンが使える力」が強かったが、今から求められるのは、働き方を変えるITスキルや社内に蓄積されたデータを分析・活用するITスキル、既存のビジネスモデルを改革・進化させるためのITスキルだ。企業自体が変革をしていかなければならず、決裁者の変化への決断が必要だと芳賀氏は訴えた。

 これからの日本は少子高齢化が進み、労働者人口も30年後には30%も減ると予測されている。今はまだ順風満帆であっても、30年後には10人で回していた仕事を7人で完結させなければならない時代になってしまう換算だ。高齢者が働いたり外国人労働者を増やしたりと対応が求められるだろう。

次の30年後を担う不動産ビジネスパーソン次の30年後を担う不動産ビジネスパーソン

 また人口も減ってしまうため、深刻な空き家問題に直面する。北海道は特に深刻で半分しか住まなくなると予想されている。コンパクトシティ化が進み、街づくりと居住エリアの提案手法は大きく変貌するだろう。

 米国では、不動産広告は営業担当者が自分でFacebookに出稿して集客するようになっているという。不動産専用のスマホアプリもいろいろと登場しており、そういったツールをうまく活用しているそうだ。そういったテクノロジを身につけるための研修プログラムも用意されており、社員の成長への投資も惜しまない。

米国の不動産エージェントが活用するテクノロジ米国の不動産エージェントが活用するテクノロジ

 日本はといえば、次世代の不動産ビジネスパーソンに立ちはだかる壁があるという。それがデータの不足である。ビッグデータを活用しようと思っても蓄積された履歴データが重要なのだが、そうしたデータはかなり不足している。たとえば、警視庁が公開している犯罪情報マップは、治安の指針となるため、過去の履歴というのは非常に重要だ。こういったデータを自由に閲覧できるのは素晴らしいのだが、なんと2年間でデータを消してしまうという。紙では残すにもかかわらずだ。

 また、REINSという不動産取引の情報が蓄積されているサービスがある。REINSは業者間流通を支えるデータベースとなっており、物件の売り買いについて記録されている。しかし、データの網羅性が低く、売主が一般媒介契約を締結した場合、その売り出し物件情報を登録する義務はない。また、物件に関するデータ項目は複数あるが、細かなデータが入っていないケースが散見されており、欠損が多いデータベースとなってしまっている。

ビッグデータの活用に向けた蓄積データの必要性ビッグデータの活用に向けた蓄積データの必要性

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