若年層がメインユーザーのスマートフォンアンケートアプリを運営するテスティーと、CNET Japanが共同で現代の若者たちの実態に迫る同連載。
第12回目は10代、20代の男女2921名(10代:1490名、20代:1431名)を対象に、「チケット」に関する調査を実施した。また、10代、20代の男女500名から「チケットアプリ」のアイコンを置いている画面のスクリーンショット画像を収集。傾向を分析し、若年層のチケット利用に対する意識を解明していく。アンケート調査期間は2018年8月20日〜21日。
まず、10代、20代の男女2921名を対象にチケット購入に関して調査した。直近1年間でチケット購入した人を対象に、その際に利用したデバイスを尋ねたところ、10代、20代ともに「スマートフォン(ウェブ)」が第1位となり、10代男性で58.4%、10代女性で68.4%、20代男性で68.5%、20代女性で76.0%となった。
ウェブ以外でも、アプリや電話での予約を含めると、若年層の多くはスマートフォンを利用してチケットを購入していることが伺える。また、10代のおよそ4割、20代のおよそ3割が「専門窓口」でチケットを購入していることがわかった。
続いて、直近1年間で購入したチケットのジャンルを調査した。10代、20代ともに「コンサート・演劇・ライブ」や「映画・美術館」のチケットを購入したという回答が多く見られた。
スマートフォンでチケットを予約・購入したいかを尋ねたところ、10代男性で58.8%、10代女性で58.0%、20代男性で62.0%、20代女性で63.3%といずれの年代においても約6割の人が、スマートフォンでチケットを予約・購入したいと回答した。
スマートフォンで予約や購入したいと回答した人からは
といった意見が挙がった。
さらに、チケットの発券・提示に関してスマートフォンの画面提示と、発券したチケットを渡すのはどちらが良いかを尋ねたところ、こちらも予約・購入と同様に約6割の若年層は「スマートフォン」で行いたいと考えていることがわかった。
一方で、「発券したチケットを渡す」と回答した人も約4割いた。その理由を尋ねたところ
など、スマートフォンのみでは安心できないという回答が多く寄せられた。また中には紙で保存したいという声も多く見られた。そこで、チケットを保管すると回答した人を対象に、チケットの保管方法を尋ねた。
いずれの性年代においても、「写真に撮ってデータ保管」すると回答した人よりも「紙などの実物を保管」すると回答した人の方が多い結果となった。「紙などの実物を保管」と回答した人にその理由を尋ねると、
と、紙などの実物を残しておくことで、その時の思い出もより強く残しておけるという声が多数挙がった。
最後に、チケット購入時にアプリを利用していると回答したiPhoneユーザ―男女500名(10代:250名、20代:250名)から、チケットアプリのアイコンを設置している画面のスクリーンショット画像を収集し、テスティーのツールにより画像解析をした。
その結果、最も多かったアプリは両年代ともに「e+(イープラス)」、次いで第2位は「チケット流通センター」となった。第3位以降は年代で差異が見られ、10代では「東京ディズニーランド」、20代では「ローチケ」がランクインした。ほかにも「チケットぴあ」や「映画ランド」、航空券予約系のアプリを同フォルダにまとめている人が多い傾向にあることもわかった。
今回の調査では、10代、20代ともにチケットの予約・購入にはスマートフォンを利用していることがわかった。一方、データへの信頼や、スマートフォンバッテリが切れてしまった際などの最悪のケースから免れるため、電子チケット以外でも管理しておきたいと考えている人も多く見られた。
また、リスク回避目的のみならずチケットの実物があることにより、その場に居たという事実を鮮明に思い出せるという回答も多く見られ、デジタル世代と言われる若年層においても実物ならではの価値を感じている様子が伺えた。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」