米国時間9月5日、バーモント州選出の無所属の上院議員であるBernie Sanders氏が「Stop BEZOS Act」と呼ばれる法案を上院に提出した。この法案は、AmazonやWalmartといった大企業に対し、自社の従業員が利用するフードスタンプや公営住宅、メディケイドなどの公的補助プログラムについて、政府に税金を支払うことを義務づける内容となっている。The Washington Postが報じた。
報道によると、この法案は「Stop Bad Employers by Zeroing Out Subsidies Act」(補助金をゼロにすることで悪質な雇用主を阻止する法案)の頭字語として、Amazonの創業者で最高経営責任者(CEO)であるJeff Bezos氏の名前を使っているという。Sanders氏によると、この法案が可決されれば、「従業員数500人以上の企業に対し、自社の低賃金労働者が連邦政府から受け取る給付金と同額の100%の税金が課せられる」ことになるという。
Amazonは、4日に時価総額が1兆ドルの大台に達したばかりだ。米国企業でこの大台に到達したのはAppleに次いで2社目である。7月には、Bezos氏は純資産が1500億ドルを超えて、近年で最も裕福な人物になった。
Sanders氏は5月、Bezos氏の富とAmazonの倉庫の労働者の待遇についてコメントし、このシナリオを「不正に操作された経済」の兆候と評した。さらに、Amazonが税金を十分に払っていないことも批判した。
AmazonとSanders氏は先週、再び批判合戦を展開した。Sanders氏は同社の労働者の待遇がひどいことを批判した。Amazonは自社の実績を擁護し、Sanders氏がAmazonの労働条件と賃金について、「誤解を招く不正確な」主張を提示したと反論した。
これらの発言は Amazonの従業員から同社での労働について聞き取ったうえで行ったと、Sanders氏は述べている。Amazonの倉庫は労働者のための権利擁護団体である全米労働安全衛生協議会(National Council for Occupational Safety and Health)が作成した、米国で最も危険な職場リストに入っている。
「世界で最も裕福な人が、米国中流階級によって支えられている公的補助を必要とするほど賃金の低い仕事の人材を募っている」「これは間違っている。変えなければならない」とSanders氏は声明で述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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