ベルリンで開催中の「IFA 2018」で現地時間9月1日、Amazon.comでスマートホーム担当バイスプレジデントを務めるDaniel Rausch氏が登壇し、「Alexa」に関するいくつかの大きな数字を明らかにした。
「2018年には、Alexaは顧客に数百万回『ハッピーバースデー』を歌い、1億回以上のジョークを言った」(Rausch氏)
2018年が明けた時点で、Alexaは4000種類超のデバイスに搭載されていた。Rausch氏はこの日、Alexa対応デバイスが今や2万種類を超えたと述べた。わずか8カ月で5倍の伸びだ。Alexaを採用しているブランドの数は、同期間に1200から3500超に急増した。
IFAでは、Huawei Technologies(ファーウェイ)のスマートスピーカ「AI Cube」やASUSTeK Computer(ASUS)のノートパソコン「ZenBook」など、新たなAlexa搭載デバイスが多数披露された。
Amazonはすでに、人がいる場所ならどこででもAlexaを利用できるようにするというビジョンに基づき、Alexaを車、オフィススペース、ホテルに組み込んでいる。今後は、インテリジェントなデジタルアシスタントをいつでも携帯できるようにして、1日を通じて問題解決に活用し、必要に応じてチャットもできるようにするという未来的な構想を実現できるかもしれない。
Rausch氏によると、Alexaのスキルは今や5万件に上り、180カ国以上で数十万人の開発者がAlexa向けの開発に取り組んでいるという。
Amazonの調査では、特定のデバイスに音声機能を追加することで販売台数が大幅に増加することが分かったとRausch氏は述べた。同氏はまた、一部の独立系開発者が今やAlexaを通じて1カ月に数千ドルを得ていると述べ、22歳の大学生が自作のスキル「Word of the Day」によって1カ月に1万ドル稼いでいる例を挙げた。
Alexaは家庭用デバイスとしてスタートした。Rausch氏によると、Amazonは今後もその分野での機能を積み重ねていく計画だという。
「スマートフォンは実のところ、家を遠隔操作する道具としてはまったく不向きであることが分かった。すぐ目の前にあるデバイスを操作するために、ポケットの中を探したり、アプリを開いたり、スマートフォンのロックを解除したりしたくはない。音声はスマートホームを真に解放した。音声の方が実際に簡単だからだ」(Rausch氏)
現在、米国のスマートスピーカ市場を主導しているのは「Echo」だ。Rausch氏はこの日、Amazonが音声を使ってできることに関して、「ごく表面的な部分に手をつけた段階だ」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス