ここまで発音の仕組みを詳細に書いている発音練習用の本はあまりない。ともすれば、説明を諦めてしまいそうなところまで、詳しく書かれている。そのためかえって読みにくいと感じる部分もあるが、公式サイトにある動画と音声(CDももちろん付属している)を合わせて活用することで、セミナーに参加して、実際にそばで教わっているかのように練習できる。
本書の発音練習メソッドは、スライドメソッドといい、アメリカ英語の発音を練習するための方法だ。イギリス英語とアメリカ英語がどのくらい違うのかは、コラムとして掲載されているので参考になる。ほとんどの人が、学校ではアメリカ英語を習っているが、自分の仕事の状況に合わせて、アメリカ英語の発音を練習するかどうかを決めると良いだろう。文字だけを見て練習しようとするのには無理があるので、必ず、動画を見て、音声を聞いて練習しよう。
「発音が良くなったおかげで、こんな効果があった」という体験談も載せられているが、その中に「発音が曖昧だと、いつまでたってもお客様扱い」というのは、私自身も実感した経験がある。仕事の話を対等にできるようになるには、発音が気にならない程度の流暢さは必要なのだ。このようなメソッドで、家にいながら発音練習ができるとは素晴らしいことだ。
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