グリーでは、4月にVTuberに特化したライブエンターテインメント事業へ100億円規模の投資を行うことを表明するとともに、WFLEも設立している。登壇したWright Flyer Live Entertainment代表取締役社長の荒木英士氏は、この事業について「全人類が物理的な制約から解放され、なりたい自分で生きられる世界を実現したい」という考えのもとで展開しているという。
事業としては、大きく「デビュー」「活動・収益化」「コミュニティ拡大」の3つを掲げる。デビューについては、ニトロプラスのマスコットガール「すーぱーそに子」のVTuberデビューを共同支援しているほか、ピクシブとバイドゥと共同でVTuberオーディションを実施。3人のキャラクターが秋にVTuberとしてデビューする。ほかにもイラストレーターが自身のデザインで活動している葉月ナツのように、さまざまな形でVTuberデビューを支援するという。
この日は、アニプレックスとの共同プロジェクト始動を発表。2人組のVTuberをプロデュースしていくという。またVTuberにはテクノロジも必要不可欠と説明し、すでにVTuber用に設計・施工された自社スタジオを構えているほか、テクノロジパートナーとの提携などを通じて、テクノロジに対する投資も積極的に行っていくとしている。
一般ユーザーに向けても、現状ではVTuberとしてデビューするにはハードルが高いとして、REALITY Avatarを開発したいとしている。
活動・収益化については、昨今VTuberが大きな盛り上がりを見せ、すでに4300人以上のVTuberがデビューしているものの、2500人以上が1カ月以上更新しておらず、収益化できているのはごく一部と見ている。継続的な活動のためにはファン獲得と収益化が不可欠との見解を示した。その背景と課題解決に向けた支援を目的として、REALITYを開発、展開するとしている。
コミュニティ拡大については“社会のあらゆる場所にVTuberを”の考えのもと、動画サイトだけではなく、グッズや音楽、VRライブやリアルイベントなどあらゆる領域で活動し、接点を増やしていくという。
8月3日には、キングレコードと共同出資によるVTuber特化型の音楽レーベル事業会社「株式会社RK Music(仮)」の設立を発表している。登壇したキングレコード キング・アミューズメント・クリエイティブ本部 制作部長の中西豪氏は、このキング・アミューズメント・クリエイティブ本部が、多様なアニメIPの制作やグッズ展開をはじめ、声優アーティストを擁し、音楽制作やライブビジネスも行っていることを説明。双方のノウハウを生かし、合弁会社を通じてVTuberの音楽制作やリアルライブなど、音楽シーンを展開していくという。
このほか、Wright Flyer Live Entertainmentの尾中倫宗氏からは、女性向けブランド「オトメイト」を擁するアイディアファクトリーと、乙女向けVTuberの共同プロデュースを発表。“会いに行けるVTuber”と題し、池袋のオトメイトビルにて定期公演を行うとしている。さらに、海外進出や海外ファンの獲得に向けたパートナーとの協業展開も計画しているという。
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