Facebookが、著名な最高セキュリティ責任者(CSO)を失うことになった。
同社で2015年からセキュリティ責任者を務めているAlex Stamos氏が米国時間8月1日、Facebookを離れ、スタンフォード大学で研究と指導にあたることを明らかにした。同氏は8月17日付で退職する。
Stamos氏は、ロシアが2016年の米大統領選挙中にFacebook上で行った選挙介入への対応で、中心的な役割を果たしてきた。退職を発表するわずか1日前の7月31日には、2018年の米中間選挙に影響を与えることを狙った、偽のアカウントによる新たな組織的キャンペーンの存在をFacebookが明らかにしたのを受けて、同氏もマスコミの取材に応じていた。
Stamos氏は9月から、スタンフォード大学のフリーマン・スポグリ国際研究所で非常勤教授を務めるという。また、技術の悪用に関する研究に携わりながら、新たに設けられたサイバーセキュリティ専攻の修士課程で教鞭をとる予定だと、同氏はFacebookの投稿の中で述べている。
Stamos氏は米Yahooで最高情報責任者(CIO)を1年間務めたのち、3年前にFacebookでのキャリアをスタートさせた。どちらの企業でも、同氏はプライバシーに関する困難な問題に関して、他の幹部との対立をいとわない姿勢を貫き、高い評価を受けてきた。米Yahooでは、サイバーセキュリティ対策に投じる予算の金額をめぐって、当時の最高経営責任者(CEO)Marissa Mayer氏と衝突したと伝えられる。Stamos氏はその後も一貫した姿勢を堅持し、米Yahooを離れたのも、ユーザーのメールをスキャンできるツールの開発で同社が米国家安全保障局(NSA)と合意したことを受けての決断だったという。
Facebookでも、大統領選に影響を及ぼすことを狙った組織的キャンペーンの脅威への対応をめぐって、同氏は他の幹部らと対立したと報じられていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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