Appleの「App Store」がなければ、「iPhone」はただの電話だ。
あまりにも長い間存在しているので忘れてしまいがちだが、このアプリストアはずっとiPhoneのコンセプトの中心にあったわけではない。App Storeがサービスを開始したのは、初代iPhone登場の1年後、「iPhone 3G」発表時のことだ。App Storeは10年前の2008年7月10日に62カ国のiPhoneおよび「iPod Touch」ユーザーのためにサービスを開始し、MLBやThe New York Timesなどの500本のアプリが並んだ。
Appleの狙いを理解するまでに、それほど時間はかからなかった。App Storeが開始された週末には、アプリ数は800本に増え、ダウンロード回数は1000万回を超えた。
当時の最高経営責任者(CEO)、故Steve Jobs氏は、「わずか3日間で1000万回ものアプリダウンロードをたたき出したApp Storeはグランドスラムだ」と語った。
同氏は決して大げさではなかった。10年後、同社のマーケティング責任者であるPhil Schiller氏は、App Storeは「(Appleの)多大な期待のすべてを超えた」と語った。
今では毎週、155カ国から5億人のユーザーがApp Storeを訪れる。ダウンロード可能なアプリは200万本以上あり、その中の約130万本は「iPad」もサポートする。同社によると、開発者がアプリから得た収益の累計は、2018年6月時点で1000億ドル(約11兆円)以上だ。
AppleにApp Storeに関する他の統計について尋ねたが、返答はなかった。
元IHS Markitの技術アナリスト、Ian Fogg氏は「Appleが確立したアプリ配布モデルは、その1年前のiPhoneの立ち上げと同じくらい、今日のスマートフォンのマスマーケットの創出にとって重要だった」と語った。
AppleのCEO、Tim Cook氏はApp Storeの10周年に際し、ツイートで以下のメッセージを投稿した。
Ten years ago, the App Store started a revolution that has changed our world. For hundreds of millions of people, in ways too many to count, life is better because “There’s an app for that!” Happy 10th birthday, @AppStore!
— Tim Cook (@tim_cook) 2018年7月10日
10年前、App Storeは世界を変える革命をスタートした。数え切れないほどの方法で、役立つアプリが、何億人もの人々の生活をより良くしている。App Store、10歳の誕生日おめでとう!(Cook氏のツイート)
App Storeがそれまでの携帯電話をどのように変えたのか、5つのポイントを見ていこう。
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