日本最大級となるブロックチェーンに関するイベントJapan Blockchain Conference(JBC)が6月26~27日に東京国際フォーラムで開催された。またこのイベントの2日目に講演を行った元イーサリアムCEO、Input Output Hong Kong Ltd CEOのチャールズ・ホスキンソン氏にブロックチェーンの現状と可能性について示唆に富む話を多く聞いた。イベントの様子と合わせて紹介したい。
会場では多くのブロックチェーン関連のスタートアップが出展を行っていた。独自の仮想通貨をもとに自社のエコシステム、コミュニティの中でサービスを流通させるタイプの企業が多く見うけられたほか、仮想通貨取引所のシステムをホワイトレーベルで他社に提供する会社など各社少しずつ違った切り口をアピールを行っていた。
当然のことながら各社ブロックチェーンを要素技術として利用しており、そこにAIを組み合わたり、サービスを細分化して提供したり、特定のユーザーセグメントを対象にサービスを展開したりすることで差別化を図っている。
変わり種は、仮想通貨に位置情報をもたせたPlatinだ。会場では、ARを利用してスマホのアプリから特定の位置に配布された仮想通貨を取得できる様子のデモが行われていた。
世界初のコールド・ウォレットを内蔵したスマートフォンを展示していたのがSirin Labs。
本体背面から小型の液晶が上部にポップアップし、ウォレット内の仮想通貨が残高として表示されるようになっている。近日中に正式な発表がされる予定とのこと。
会場では各ブースが仮想通貨やTシャツを配布したり、手品を行ったりとさまざまな方法で集客を行っていた。仮想通貨であり、コーチングプラットフォームであるARDATのスタッフに話を聞いてみたところ、「多くのブロックチェーン関連スタートアップが生まれており、各社競っているが、どこが最終的にトラクション(顧客や売上といったビジネスを牽引する成果)を獲得していくか。それが大きな課題だ」と語っていた。やや過剰に感じた来場者へのサービス合戦は、こうした背景を反映したものでもあるといえそうだ。
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