人材紹介プラットフォーム「JoBins」(ジョビンズ)を展開しているJoBinsは、同サービスにおいて、個々の人材紹介会社が所有する求人案件を共有できるサービス「エージェントジョブシェア」を、7月2日から開始した。エージェントが、自社で抱えていながら成約につなげることができていない求人案件をJoBins上でシェア。求人成約機会の増加により売り上げの向上が期待できるとともに、転職・求職者自身がよりマッチした転職活動を進めることが可能としている。
JoBinsは、中途採用を行っている企業とエージェントとを繋ぐ、人材紹介のBtoBプラットフォームとして2018年2月よりサービス開始。エージェントはコストをかけずに新規求人企業をJoBinsサイト上で見つけることができ、企業側は従来の約3分の1のコストで人材を採用することが可能としている。
プレミアムプランでは、成約できていない求人案件をJoBins上でシェア。他エージェントがその求人案件を取得し、求人成約した場合はエージェント同士で報酬を分配する。完全成果報酬型の人材紹介業界において、JoBins上で間接的にエージェント同士が連携し、求人成約の機会を増やすことで、各社に新たな利益がもたらせることが期待できるとともに、転職希望者においても、ひとつのエージェントから、複数のエージェントが抱える求人紹介を受けることができるため、よりよい形で転職活動を進めるられ、メリットを提供できるという。
スタンダードプランの利用は無料で、完全成果報酬型サービス。今回のプレミアムプランは月額25万円(税抜)としている。
JoBins代表取締役の徳永勇治氏は、もともと大手人材会社に勤務。人材紹介業における企業側とエージェント側の問題点を目の当たりにし、人材紹介を通じた採用や転職をもっと身近でスタンダードなものとして、より多くの転職希望者を成功に導くべく、JoBinsを立ち上げたと振り返る。
人材紹介の仕組みは、採用が決まって初めて費用が発生する完全成果報酬型課金であり、ビジネスとしては合理的。一方で、面談する転職希望者の10人に1人しか決まらないような状態が現実としたうえで、その背景には、多くが年収の30%を手数料としているため、クライアントは即戦力を求めるという。そのため、より転職に有利なステータスを持つ求職者にサポートがいきがちで、非即戦力でより転職の相談を必要とする求職者に目が届かない状態になってしまうという。
また、案件インフラとなるものがこれまでなく、個々に抱える独自案件のなかで成果を求めるがゆえ、求職者に対してミスマッチと思える案件を提示してしまうことも少なくないとし、この状況も採用主や転職者のために役立っていないと指摘する。
今回のサービス開始で、年内には現在の約10倍となる5000件の掲載を見込み、将来的には、常時3万件の求人案件が閲覧できる人材紹介プラットフォームを目指すという。サービスや取り組みを通じて、転職希望者や求職者がエージェントをより活用することを促進し、多様な選択肢を提供したいとした。
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