テレビやラジオで放送される番組の人気を測る指標の1つとして、視聴率や聴取率が使われる。さまざまな計測技術は存在するものの、誰が番組を受け取っているのかや、本当にコンテンツを楽しんでいるのかなどの測定は難しい。コンテンツや消費者の環境がデジタル化された現在でも、アンケート調査が併用されることもあり、アナログ的というか、アナクロなアプローチが残っている。
これに対し、Facebookは、より正確に視聴、聴取状況を計測する目的で、スマートフォンなどを活用する技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間6月14日に「BROADCAST CONTENT VIEW ANALYSIS BASED ON AMBIENT AUDIO RECORDING」(公開特許番号「US 2018/0167677 A1」)として公開された。出願日は2016年12月12日。
この特許は、テレビなど音声を伴う放送コンテンツが誰にどの程度受け取られているかを、ユーザーの持つデバイスで調べる技術を説明。デバイスとしては、スマートフォンのような特定ユーザーに紐付けられるものを想定しており、実施例の図面にはスマートフォンらしきデバイスが描かれている。
ユーザーが受け取っているコンテンツは、デバイスの取得した音声データを解析して識別する。さらに、放送されている時刻情報も利用し、オンラインシステムと連携して番組などを特定する仕組みだ。デバイスとユーザーが紐付けられているため、番組の受け手を個人レベルで調べられる。
この技術は、ユーザーが番組を受け取っている時間も取得。そして、ある程度以上の時間にわたって1つのコンテンツを流していたら、そのコンテンツに対する関心が高いと判定する。しかも、この関心度データを放送局などのコンテンツプロバイダーへ送信し、関心の高いコンテンツの放送頻度を高める、といった対応を実行可能にする。
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