Qualcommは上海で現地時間6月27日、子ども用スマートウォッチの製造を支援する新しい「Snapdragon Wear 2500」プラットフォームを発表した。
Snapdragon Wear 2500には、4G LTE接続機能など、デバイスメーカーが子ども用スマートウォッチをリリースするのに必要なものが全て含まれる。
Qualcommの音声、音楽、およびウェアラブル事業担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるAnthony Murray氏は今回の発表前のインタビューで、「われわれはウェアラブルを高成長分野の1つとみなしている」と述べた。
ウェアラブル市場は、テクノロジ業界の多くの人間が予想したようには急成長していない。ユーザーの多くはウェアラブルを通知やフィットネストラッキングに使用している。サムスンも含めて、多くのベンダーが人気の高い「Apple Watch」との競争で苦戦を強いられている。
しかし、スマートウォッチには、Appleが関与していない急成長分野が1つある。子ども用スマートウォッチだ。この市場は巨大である。実際に、CCS Insightによると、子ども用スマートウォッチは世界のスマートウォッチ市場全体の半分近くを占めているという。
QualcommのSnapdragon Wear 2500プラットフォームは、4G LTE接続機能のほか、クアッドコアの「A7」プロセッサ、電力管理機能、バッテリ残量ゲージ、触覚ドライバ機能なども内蔵する。予め最適化されたアルゴリズムを含むセンサハブ、低消費電力の位置追跡機能も備える。
Snapdragon Wear 2500は5メガピクセルカメラをサポートするほか、近距離無線通信(NFC)にも対応しており、スマートウォッチで決済したりデジタル交通カードをタップしたりする機能を提供できる。スマートウォッチメーカーは、Amazonの「Alexa」や「Googleアシスタント」などの音声アシスタントを搭載することもできる。Snapdragon Wear 2500は、ジェスチャーを使用するゲームや娯楽アプリもサポートする。
Snapdragon Wear 2500には、特に子ども用スマートウォッチ向けにカスタマイズされた「Android」バージョンが含まれる。このバージョンは、2017年にリリースされた「Android O」がベースとなっている。512Mバイトの容量しか必要とせず、不要な機能を無効化することで、電力消費も抑えるように設計されている。さらに、子ども用スマートウォッチ向けの機能も追加されている。
Snapdragon Wear 2500で特に強調されているのは、バッテリ持続時間だ。デバイスのバッテリは1回の充電で約4日間持続するはずで、これは従来のスマートウォッチの平均的持続時間の約2倍である、とMurray氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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