Appleは2018年6月4日に開催した世界開発者会議WWDC 2018で、iPhone、iPad向けのソフトウェア、iOS 12を披露した。例年通り毎年アップデートされるiOSは、秋に正式版が配信される。
2017年、iPad向けのiOSは大幅な進化を遂げた。Macと同じようなDockを装備し、分割スクリーンにドラッグ&ドロップと、これまでのiOSアプリの利点と広い画面を生かした操作性をもたらした。
2018年のiOS 12は、2017年ほどの大幅な刷新があるわけではないが、いくつか重要な変更が行われている。すでに公開されているソフトウェアの刷新の「フルリスト」からは、将来のiPadがどうなるのかが見えてくる 。
iOS 12 Preview - Features - AppleiPadは、2017年6月のWWDCで上位モデルとなるiPad Proを刷新し、また3月には廉価版のiPad(第6世代)をリリースした。2017年のサイクルからすれば、6月のWWDCで新モデルを披露しても良さそうだったが、そうしなかった事情を、iOS 12のiPad向けの新しいインターフェースから察することができる。
それは、ホームボタンからの脱却だ。もちろん現行モデルのiPad、iPad ProにはTouch IDを内蔵するホームボタンが内蔵されている。しかし、新しく追加されたユーザーインターフェースは、ホームボタンに頼らない操作性を実現するものだ。
非常に簡単に言えば、iPhone Xと同じ操作方法をiPadにもたらした、ということになる。このことは、ホームボタンの有無で複数の方法が存在する同じ操作を統一し、iPhoneとiPadを両方利用しているユーザーの混乱を防ぐことにつながる。
新たに追加されたのは、画面下端から上へのスワイプ動作だ。ホームボタンを持たないiPhone Xでは、ホームボタンを押す代わりに、画面下端から上へスワイプすることでホーム画面を表示できるようになった。
iOS 12でのiPadにも、画面下端の動作が追加された。iPhone X同様、iPadの画面の下端を上にスワイプすればホーム画面を表示でき、そのスワイプ中に指を止めれば、マルチタスク画面が表示できる。加えて、画面下端を左右にスワイプすることで、アプリの切り替えも可能になる。
しかし変更された点もある。これまで、マルチタスク画面に統合されていたコントロールセンターは、iPhone X同様、画面右上端を下にスワイプする操作に変更された。
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