2018年秋にリリースされる「iOS 12」に伴い、米国の緊急通報番号である911に通報した「iPhone」ユーザーは、初期対応者に位置情報を自動で共有できるようになるという。Appleが米国時間6月18日に明らかにした。
このサービスにより、911のオペレーターはより簡単に通報者の位置を特定して、より迅速に救急隊員を現場に派遣できるようになると、同社はプレスリリースで述べた。
Appleは2015年に、「HELO」(Hybridized Emergency Location)というこのサービスの最初のバージョンを初めて導入した。これは、基地局やGPS、Wi-Fiアクセスポイントのデータを組み合わせて利用して、発信者の位置を推定するものだ。iOS 12のリリースに伴い、Appleは「RapidSOS」という技術を活用して、HELOのデータを911のオペレーターに安全に共有するという。
「コミュニティーは緊急時に911センターに頼るため、911センターでは可能な限り最高の技術を自由に利用できるべきだとわれわれは考えている」とAppleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏は述べた。「一瞬一刻が大切になるときに、こうしたツールは、支援を最も必要とする当社の顧客の元に救急隊員が駆け付ける上で役立つだろう」(Cook氏)
Appleによると、位置情報が共有されるのは緊急時のみだという。
iOS 12は、Appleが6月初旬に開催した開発者会議WWDCで発表された。複数の新機能とアップデートがiPhoneにもたらされる予定だ。安全性のための新機能に加えて、自分の顔に似せた「アニ文字」を作れる「ミー文字」、使用時間を管理するためのツールなどが導入される。iOS 12は現在、ベータ版が提供されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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