金融庁、bitFlyerに業務改善命令--新規顧客のアカウント作成を一時停止へ

 金融庁は6月22日、bitFlyerに対して業務改善命令を出した。資金決済に関する法律第63条の16に基づくもの。

 一定の利用者に対して義務付けられている本人確認プロセスに関し、運用の不備があったことが原因だ。同社では原因調査をし、適正な管理体制を構築するための改善プランとして、既存利用者に対する本人確認状況の再点検を行うことを決定したという。

 登録情報に万が一不備および、不足が認められた場合には、本人確認プロセスを改めて実施する必要があり、一部の利用者には本人確認書類の再提示などを求めるという。

 また、bitFlyerは既存利用者への本人確認状況の再点検が完了し、内部管理体制強化が整うまでの間、新規顧客によるアカウント作成を一時停止する。

 なお、改善プランの実施状況や新規申込受付の再開目途については、同社のホームページにおいて発表するとともに、既存利用者に対する本人確認プロセス再実施の情報ついては、対象となる利用者へと個別に連絡する予定だという。

 業務改善命令の内容は以下の通り。

 適正かつ確実な業務運営を確保するためとして、(1)経営管理態勢の抜本的な見直し、(2)マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に係るリスク管理態勢の構築、(3)反社会的勢力等の排除に係る管理態勢の構築、(4)利用者財産の分別管理態勢及び帳簿書類の管理態勢の構築、(5)利用者保護措置に係る管理態勢の構築、(6)システムリスク管理態勢の構築、(7)利用者情報の安全管理を図るための管理態勢の構築、(8)利用者からの苦情・相談に適切に対応するための管理態勢の構築、(9)仮想通貨の新規取扱等に係るリスク管理態勢の構築、(10)上記1から9の改善内容の適切性や実効性に関し第三者機関の検証を受けること。

 また、上記に関する業務改善計画を7月23日までに書面で提出するほか、業務改善計画の実施完了までの間、1カ月毎の進捗・実施状況を翌月10日までに書面で報告すること。

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