近年、体臭や加齢臭など「におい」への関心が高まっている。制汗・消臭剤をはじめとするデオドラント市場は年々拡大しているという。また、強過ぎる「におい」が周囲に不快感を与える「スメルハラスメント(スメハラ)」という言葉も一般に浸透してきている。
タニタ ライフソリューション 企画課 課長の望月計氏は、「たとえ(いい香りとされる)柔軟剤でも、ニオイが強すぎると相手にとって不快になることが浸透してきた。ニオイも身だしなみのひとつと思い企画した」と背景を説明した。
いい香りかどうかは人によって感覚が異なる。そのため、「ニオイの数値をレベル化したもの。いいニオイも悪いニオイも端末は判別はできない。ニオイについては人による主観が大きいため、良い、悪いを定義するのはいかがなものかと考える。スメハラ対策として、トータルのニオイを表示する機能」(望月氏)としている。
カラダのニオイの元となるのは皮膚ガスで、代表的なものが「加齢臭」「疲労臭」「汗臭」だ。これらの原因となる成分は数百種類あるといわれているが、ES-100では汗に含まれる成分を代表的な「におい物質」として選定し、独自のアルゴリズムを用いて各におい成分を推定することでニオイの強さをレベル表示することに成功したという。
半導体ガスセンサによる検知方式のアルゴリズムには、1999年の発売以来、250万台の販売実績がある「ブレスチェッカー」「アルコールチェッカー」で培ったノウハウを応用した。
東海大学 理学部 科学科の関根嘉香氏は、「他人のニオイは分かるが自分のニオイは分かりにくいという特長がある」と説明する。中でも、加齢臭の元とされる「ノネナール」は、実は女性も30代後半から増加傾向にあり、男性のものと思われがちだが女性も気をつけたほうがいいと説明した。
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