Mozillaと米国立科学財団(NSF)は、新たなインターネットを求めている。それは、誰もが無料でアクセスできるものでなければならない。
両者は、そのために200万ドルを投じる予定だ。
この2つの組織は、「Wireless Innovation for a Networked Society(WINS)Challenges」(ネットワークでつながれた社会を目指す無線改革コンテスト)の一環として、「ウェブを脱集権化する大きなアイデア」の募集を開始した。このコンテストには、インフラが整備されていないコミュニティーにもインターネットを届ける方法などが含まれる。その例として、コンピュータとWi-Fiルータを入れたバックパックを挙げている。
実際のところ、インターネットは脱集権化した状態で生まれ、現在も、トラフィックが多くのルータを通じて配信されるネットワークの集合である。Netflixでストリーミングされている映画も、多くの小さなパケットに分割され、ユーザー側で再度組み立てられて、(一般には)スムーズに視聴することができる。
とはいえ、部分的にしかウェブを利用できない地域もあれば、まったく利用できない地域もある。そして、「ピンチポイント」がある。大量のトラフィックを転送しているために、1度の障害が広範な機能停止状態につながりかねない個々の企業のことだ。
アクセス問題の解決など幻想のように思えるかもしれない。HBOのコメディ番組「Silicon Valley」の最新シーズンでも主要テーマになっている問題だ。このドラマの中で、Thomas Middleditchが演じるRichard Hendricksは、Pied Piperの天才的創業者としてさまざまな障害に翻弄されるのだが、地球上のすべての電話を使って新たなインターネットを生み出すことを提案している。
米国ではインターネットにアクセスできない人が約3400万人いるが、世界の他の地域におけるデジタルデバイド(情報格差)に比べると、この数字さえかすんで見える。世界では、40億人以上がインターネットにアクセスできていない。
Mozillaは、今回の新たな取り組みが、誰にとってもよりアクセスしやすいインターネットにつながることを願っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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