Mozillaは、音声認識プロジェクト「Common Voice」で、2万人から収集した40万件近い録音を含むコレクションをリリースした。一般に公開されている音声データセットとしては2番目に大規模だという。
コレクションの音声サンプルは、MozillaのCommon Voiceプロジェクトから取得したものだ。Common Voiceでは、「iOS」アプリまたはウェブサイトを通じてユーザーが自分の音声を提供できる。このプロジェクトの狙いは、大規模な公開データセットを作成することで、より優れた音声対応アプリケーションを実現することだ。
Mozillaで新興技術担当シニアバイスプレジデントを務めるSean White氏は、ブログ記事で「商用のサービスがほとんどない理由の1つは、データが不足しているためだ」と述べている。
「新興企業や研究者、あるいは音声対応技術を開発したいと考えている人なら誰でも、機械学習アルゴリズムの訓練に利用できる高品質の録音データを必要としている。そうした人々が現時点で利用できるのは、ごく限られたデータセットだけだ」(White氏)
現在、コレクションは英語に対応したものとなっているが、2018年前半に他の言語にも拡大する計画だ。
Mozillaはさらに、中国のインターネット大手Baidu(バイドゥ)の取り組みをベースにしたオープンソースの音声認識モデル「Project DeepSpeech」をリリースした。音声データセット「LibriSpeech」を用いた際の誤認識率は6.5%で、DeepSpeechの認識精度は人間のレベルに近づいているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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